2021.10.28 01:00 更新
2021.10.28 配信
ASRockより、“Alder Lake-S”こと第12世代Intel Coreプロセッサに対応する「Intel Z690シリーズマザーボード」の新製品が発表された。プラットフォームが従来とは互換性のないLGA1700に刷新されたほか、新たにDDR5メモリやPCI-Express5.0をサポートするなど、新要素が満載。ASRockでは、人気シリーズの最新作「Z690 Taichi」を筆頭とするDDR5モデル3製品に加え、「Z690 Extreme WiFi 6E」や「Z690 Steel Legend WiFi 6E」などDDR4モデル7製品を市場に投入する。
Alder Lakeの性能を引き出すため、上位モデルの電源回路にはDr.MOSの上位仕様とも言える「Smart Power Stage」を採用。コンシューマ向けでは最高レベルの最大105Aに対応するプレミアムチョークを組み合わせ、電源フェーズ数も前世代の最大12+2から最大19+1フェーズ構成に増強された。また、(一部モデルを除き)PCBには安定した信号トレースと低発熱を可能にする「2oz 銅箔層PCB」が採用されている。
非K型番CPUのパフォーマンスを向上させる独自機能「ASRock BFB(Base Frequency Boost) Technology」も引き続き搭載。「非K型番のCPUを使用した場合でもピーク性能を長く維持できる」(ASRock)ことから、K型番CPUの入手が難しい場合でも非K型番CPUで十分なパフォーマンスを得ることができる。
さらにPCI-Express5.0をサポートする最新モデルでは、前世代の倍にあたる128GB/secの転送速度を誇るM.2スロット「Blazing M.2」を搭載。各種スロットの実装方式も変更され、DDR5およびPCI-Express5.0スロットには、信号の流れを改善して安定性を高めた「表面実装技術(SMT)」が採用された。
また、マザーボードに記憶領域を設けてLANドライバをプリインストール。付属ディスクを使用することなく各種ドライバをインストールできる便利機能も備えている。
そのほか、マウス・キーボードを異なるコントローラに接続、ジッターレイテンシを抑える特許出願中の「ライトニング ゲーミングポート」を上位3モデルに搭載。4000Hzや8,000Hzレートに達する最新ゲーミングデバイスの性能を最大限に引き出せるという。
それに加え、各種ワイヤレス機器のアダプタを可能な限り離して設置するための「ワイヤレスドングルUSBブラケット」も一部モデルに付属。重量級グラフィックスカードを支える「グラフィックスカードホルダー」は、一部コストパフォーマンスモデルを除く主要モデルに同梱される。
なお余談ながら、かつて“変態マザーボード”で鳴らしたASRockだけに、DDR5とDDR4スロットを混在させるコンボモデルも開発の構想に上がっていた。担当者によれば「技術的には十分可能だった」とのことながら、設計上どうしてもオーバークロック耐性に影響してしまう点、さらにセールス面の懸念から製品化が見送られることになったという。
文: 編集部 絵踏 一
ASRock Incorporation: https://www.asrock.com/