2021.11.09 11:33 更新
2021.11.08 配信
AMDは11月8日、データセンターやハイパフォーマンス・コンピューティング向け新製品に関するオンラインイベント「AMD Accelerated Data Center Premiere」を開催。最新世代のGPUアクセラレータ「AMD Instinct MI200」シリーズを発表した。
「AMD Instinct MI100」シリーズの後継にあたる、「CDNA2」アーキテクチャを採用したGPUアクセラレータ。「Zen 3」などで採用するチップレット構成を応用した、GPUとして世界初のマルチダイパッケージが導入されている。
第3世代Infinityアーキテクチャによるアグリゲーション接続で2つのGPUダイを連結。最大8リンクのInfinity Fabric接続を備え、合計800GB/sのアグリゲートバンド幅を実現している。これにより、ハイパフォーマンス・コンピューティングにおける最大4.9倍のピーク性能、AI機械学習における1.2倍のピーク演算性能を発揮するという。
「AMD Instinct MI200」シリーズは、OAMフォームファクタの「Instinct MI250X」および「Instinct MI250」をラインナップ。上位モデルの「Instinct MI250X」はCompute Unit数220、Stream Processor数14,080という構成で、ピークエンジンクロック1,700MHz、メモリは128GBのHBM2eを実装する。
なお、ピークFP64/FP32ベクタ性能は47.9TFLOPS、ピークFP64/FP32マトリックス性能が95.7TFLOPS、ピークFP16/BF16性能およびピークINT4/INT8性能は383TFLOPS。
また、PCI-Expressフォームファクタの「Instinct MI210」も近日中にリリースされる予定。
「AMD Accelerated Data Center Premiere」では、第3世代EPYCをベースにしたデータセンター向けCPU「Milan-X」も合わせて発表。3Dチップレット技術によりキャッシュメモリの「3D V-Cache」を1パッケージに統合したCPUで、L3キャッシュ容量は3倍、合計キャッシュ容量は804MBに達している。2022年第1四半期に出荷予定。
また、5nmプロセスの「Zen 4」アーキテクチャを採用する「Genoa」も発表。最大96コアで構成される新CPUで、コア密度は2倍になり性能は1.25倍に向上、新たにDDR5メモリやPCI-Express5.0のサポートも追加される。すでにサンプル出荷が開始されており、こちらも2022年にリリースされる予定だ。
文: 編集部 絵踏 一
AMD: https://www.amd.com/