2022.01.05 04:55 更新
2022.01.04 配信
Intel Corporation(本社:アメリカ カリフォルニア州)は2022年1月4日10時(現地時間)、CES 2022に合わせてオンラインカンファレンスを開催。「第12世代Intel Coreプロセッサ」の新モデルを発表した。
デスクトップ向け第12世代Intel Coreプロセッサには、最高5.5GHzに対応する「KS」シリーズが準備中 |
カンファレンスの冒頭で発表されたのは、最高5.5GHzの高クロック動作を可能にした「KS」シリーズだ。詳細な型番やスペックについては明らかにされていないが、デモ動画ではPコアが最高5.5GHz、負荷時でも5.2GHzで動作しており、現行の最上位であるCore i9-12900Kよりもさらに高いパフォーマンスを発揮する。なお発売は2022年の第1四半期末を予定しているとのこと。
また「Processor Base Power」が65W以下の「Non-K」シリーズと35Wの「T」シリーズも新たに追加された。いずれも「Maximum Turbo Power」についても「K」シリーズよりかなり低めに設定されており、マザーボードの電源回路やCPUの冷却のハードルはだいぶ低くなっている。
さらに第10世代Intel Coreプロセッサ以来となるCore i3、Pentium、Celeronのローエンドモデルが用意されているのも大きな特徴。ちなみにCore i5以下のモデルでは、Eコアが省略され、従来モデルからコア数やスレッド数に大きな違いはないものの、第12世代Intel CoreプロセッサではPコアのIPCが大きく引き上げられているため、性能アップが期待できる。
「Non-K」シリーズでは、「Processor Base Power」や「Maximum Turbo Power」が引き下げられているが、先代モデルやRyzen 5000Gシリーズに対しては優位なパフォーマンスを発揮する |
最上位Core i9シリーズは、Pコア:8コア/16スレッド、Eコア:8コア/8スレッドで、Processor Base Powerは65W、Maximum Turbo Powerは202Wの「Core i9-12900/Core i9-12900F」と、Processor Base Powerは35W、Maximum Turbo Powerは106Wの「Core i9-12900T」がラインナップ。いずれもL2キャッシュは14MB、スマートキャッシュは30MBで、Intel Turbo Boost Max Technology 3.0をサポートする。
ハイエンドCore i7シリーズは、Pコア:8コア/16スレッド、Eコア:4コア/4スレッドで、Processor Base Powerは65W、Maximum Turbo Powerは180Wの「Core i7-12700/Core i7-12700F」と、Processor Base Powerは35W、Maximum Turbo Powerは99Wの「Core i7-12700T」がラインナップ。いずれもL2キャッシュは12MB、スマートキャッシュは25MBで、Intel Turbo Boost Max Technology 3.0をサポートする。
ミドルレンジCore i5シリーズはいずれも6コア/12スレッドで、Processor Base Powerは65W、Maximum Turbo Powerは117WのNon-Kシリーズ4モデル、Processor Base Powerは35W、Maximum Turbo Powerは74WのTシリーズ3モデルがラインナップする。
エントリークラスのCore i3シリーズはいずれも4コア/8スレッドで、Processor Base Powerは60W(Core i3-12100Fのみ58W)、Maximum Turbo Powerは89WのNon-Kシリーズ3モデル、Processor Base Powerは35W、Maximum Turbo Powerは69WのTシリーズ2モデルがラインナップ。その他、2コア/4スレッドのPentiumシリーズが2モデル、2コア/2スレッドのCeleronシリーズが2モデル用意されている。
なおNon-Kモデルには新設計のCPUクーラーとして「Intel Laminar」シリーズが付属。またIntel 600シリーズの新チップセットとしてIntel H670/B660/H610の3モデルが追加される。最上位モデルであるIntel Z690と比べて、CPUのオーバークロック機能が省略されている他、DMI4.0のレーン数やPCI-Expressレーン数、最大USBポート数などで差別化が図られている。
またプレスカンファレンスではノートPC向けの第12世代Intel Coreプロセッサも発表された。製品ラインナップはTDP45Wのエンスージアスト向け「H」シリーズ、TDP28Wの高性能スリムノートPC向け「P」シリーズ、TDP15W/9Wの超薄型・軽量モデル向け「U」シリーズの3シリーズ展開。
こちらもデスクトップ版と同じくPコアとEコアを1チップに統合した「ハイブリッド・アーキテクチャ」を採用しており、最上位モデルでは14コア/20スレッド(Pコアが6コア/12スレッド/Eコアが8コア/8スレッド)のマルチコアを内蔵する。
また最高5.0GHzの高クロック動作をサポートし、Ryzen 9 5900HXやM1 Maxを超えるワットパフォーマンスを実現しているという。
文: エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
Intel Corporation: http://www.intel.com/