2022.01.19 23:01 更新
2022.01.19 配信
さて「Radeon RX 6500 XT」の概要を把握したところで、編集部に届けられた評価サンプルをPCに組み込み簡単に性能をチェックしておこう。なお今回は評価サンプルが解禁日の当日に届く非常にタイトなスケジュールだったこともあり、ベンチマークは必要最小限に留めている。ちなみに現在別モデルによる検証も鋭意作業を進めているので楽しみにしていてほしい。
今回提供された評価サンプルはPowerColorのデュアルファンクーラー搭載モデル「Fighter AMD Radeon RX 6500 XT 4GB GDDR6」だ。カード長191mmの2スロット占有モデルで、コアクロックはゲームクロックが2,650MHz、ブーストクロックが2,820MHz、ディスプレイ出力はHDMI2.1×1、DisplayPort1.4×1の2系統を搭載する。
オリジナルVGAクーラーには80mm径の冷却ファンを2基搭載。またデュアルファンクーラーモデルながらカード長は191mmに抑えられている |
ヒートシンクにはφ6mmのヒートパイプを2本搭載。またカード厚は2スロットのため幅広いPCケースに搭載できる | 出力インターフェイスはHDMI2.1×1、DisplayPort1.4×1の2系統 |
「GPU-Z 2.43.0」の結果。まだ「Radeon RX 6500 XT」に対応していないため一部数値がおかしい部分はあるものの、高負荷時には最高2,882MHzまでGPUクロックが上昇した |
まずは3Dベンチマークの定番「3DMark」のDirectX 12テスト「Time Spy」と、DirectX 11テスト「Fire Strike」の結果を確認していこう。いずれもすべてのプリセットでチェックを行っている。
まずフルHD解像度となる「Fire Strike」のスコアを確認すると、総合スコアは13,865ポイント、Graphics scoreは15,273ポイント。フレームレートもGraphics test 1で73.46fps、Graphics test 2でも60.59fpsで、「Radeon RX 6500 XT」がターゲットにしているフルHD解像度であれば、高画質設定でも多くのゲームがストレスなく動作するだろう。ただしデータベースの「Radeon RX 6600」のスコアと比較すると、総合スコアは6割強に留まり上位モデルとの差はかなり大きい。
またWQHD解像度の「Fire Strike Extreme」や「Time Spy」のGraphics test 1は30fps強、Graphics test 2ではいずれも20fps半ばまでフレームレートが落ち込み、シングルプレイでのゲームプレイが限界といったところ。WQHD以上の解像度で、マルチプレイでのゲームを考えているなら上位モデルを選択したほうがいいだろう。
続いて「ファイナルファンタジーXIV:暁月のフィナーレ」の公式ベンチマークテストの結果を確認していこう。グラフィックス設定は“最高品質”を選択し、解像度はフルHD(1,920×1,080ドット)/WQHD(2,560×1,440ドット)/4K(3,840×2,160ドット)の3パターンで計測を行った。
従来に比べて判定が厳しくなった「ファイナルファンタジーXIV:暁月のフィナーレ」だが、フルHD解像度では12,343ポイント、判定も上から2番目の“とても快適”を獲得し、高画質な設定でも快適にゲームを楽しむことができる。またWQHD解像度でも判定は“やや快適”で、若干画質を調整してやれば問題ないだろう。
ただし、4K解像度の判定は“設定変更を推奨”、フレームレートもWQHD解像度の半分以下の14fpsまで落ち込んでしまう。あまりフレームレートを重視しないオンラインRPGとは言え、ストレスなくゲームをプレイするのは難しいだろう。
最後にシューター系の人気タイトル「Tom Clancy’s Rainbow Six Siege」のゲーム内ベンチマークの結果を確認しておこう。APIはVulkanで、総合品質は“最高”、解像度はフルHD/WQHD/4Kの3パターンで計測を行った。
比較的フレームレートを稼ぎやすいゲームということもあり、WQHD解像度までならフレームレートは100fpsを超える良好なスコア。100Hzクラスの高リフレッシュレート液晶ディスプレイも視野に入ってくる。ただし、4K解像度では「ファイナルファンタジーXIV:暁月のフィナーレ」と同じく一気にスコアが落ち込んでしまい、やはり快適な動作は厳しいだろう。
文: エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
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