2022.05.23 18:11 更新
2022.05.23 配信
MediaTek(本社:台湾)は2022年5月23日、ミリ波とSub6のデュアル接続に対応した最新チップセット「Dimensity 1050」を発表した。2022年第3四半期に搭載スマートフォンが登場する見込み。
「Dimensity 1050」は、台湾TSMCによる6nm製造プロセスを採用するオクタコアのSoC。最大2.5GHzのArm Cortex-A78×2とGPUとしてArm Mali-G610が統合されている。また、ミリ波帯域における4CCキャリアアグリゲーションと、Sub6帯域における3CCキャリアアグリゲーションに対応。LTE+ミリ波のみの場合と比較して、スマートフォンのデータ転送速度が最大53%向上するという。
そのほか、5G通信とWi-Fiの最適化、ゲームの低遅延接続を可能にするHyperEngine 5.0ゲーミングテクノロジー、True Dual 5G SIMおよびDualVoNRに対応。144HzフルHD+ディスプレイやフロント・リアカメラの同時ストリーミングなども可能になる。
同時にリリースされた「Dimensity 930」は、FDD+TDDの2CC-キャリアアグリゲーションに対応したSoC。120HzフルHD+ディスプレイやMiraVision HDR、ゲーミング機能を強化して遅延を低減するHyperEngine 3.0 Liteなどの機能を備える。搭載スマートフォンは2022年第2四半期に発売される予定。
また、4G/LTE対応の「Helio G99」もリリース。従来の「Helio G96」と比較し、より高いスループットレートと優れた電力効率を実現するという。なお、搭載スマートフォンは2022年第3四半期に発売される。
Filogic 880/Filogic 380 |
そのほか、Wi-Fiアクセスポイント向けに提供されるWi-Fi 7プラットフォーム「Filogic 880」「Filogic 380」も発表。どちらも世界で初めて提供されるWi-Fi 7プラットフォームを謳う。
「Filogic 880」はアクセスポイント向けチップで、最大通信速度36Gbps、ペンタバンド4×4までサポートするアーキテクチャを備える。「Filogic 380」はスマートフォンやタブレット、セットトップボックスなどクライアント向けチップで、Wi-Fi 7+Bluetooth 5.3に対応。2.4GHz/5GHz/6GHzの帯域をサポート、1チャネルで最大5Gbps、MLOにより最大6.5Gbpsの通信速度を可能にする。
文: 編集部 絵踏 一
MediaTek: https://www.mediatek.jp/