2022.11.04 07:32 更新
2022.11.03 配信
AMD(本社:アメリカ)は日本時間2022年11月4日5:00より、ライブストリームイベント「together we advance_gaming」を開催。「RDNA 3」アーキテクチャを採用する最新GPU「Radeon RX 7000」シリーズを正式発表した。
「RDNA 3」アーキテクチャでは、コンシューマ向けグラフィックスカードとしては初めてチップレット技術を採用しているのが特徴。GPUコアである「GCD」とメモリコントローラやInfinity Cacheを内蔵した「MCD」の2種類のチップで構成され、「GCD」に6つまたは5つの「MCD」が64bitバスで接続されている。
これによりメモリバス幅は従来の256bitから384bitまたは320bitに拡張。さらにInfinity Cacheも第2世代へとアップグレードすることで、ピーク時のメモリ帯域は「RDNA 2」から2.7倍の5.3TB/sに達し、4K以上の高解像度環境でのボトルネックが解消している。また製造プロセスを「GCD」では5nm、「MCD」では6nmと使い分けることで、歩留まりの改善やコストを抑える効果も期待できるだろう。
そしてグラフィックスコア「GCD」の構造も見直され、トランジスタ密度は従来から165%向上。さらにこれまでに比べて2倍の性能を誇る「Dual Issue SIMDユニット」や、最大2.7倍性能が向上したAIアクセラレータ、1.5倍性能が向上したレイトレーシングエンジンなどを内蔵しており、ワットパフォーマンスは前世代から54%も向上しているという。
その他、8K60 AV1のエンコード・デコードに対応するメディアエンジンや、最新ディスプレイインターフェイスであるDisplayPort 2.1への対応も謳われている。
「RDNA 3」アーキテクチャを採用するグラフィックスカードの第1弾は「Radeon RX 7900 XTX」と「Radeon RX 7900 XT」の2モデルがラインナップ。いずれも2022年12月13日に発売が開始され、市場想定売価は999ドルと899ドル。
Radeon RX 7900 XTX |
超解像技術を採用することで8K解像度でも快適なゲームプレイが可能。なおNVIDIA製グラフィックスカードとのパフォーマンス比較は今回の発表ではなかった |
「Radeon RX 7000」シリーズでは、カードサイズや電源コネクタが従来から大きく変わらずアップグレードが容易であることが強調されていた |
「Radeon RX 7900 XTX」の主なスペックはコンピュートユニット数96基、レイアクセラレータ96基、ベースクロック1,900MHz、ブーストクロック2,500MHz、ゲームクロック2,300MHz、Infinity Cache 96MB、メモリスピード20Gbps、メモリバス幅384bit、ビデオメモリはGDDR6 24GB、ピーク性能は61TFLOPS、TBP(Total Board Power)は355W。カード長は287mm、厚さは2.5スロット。
Radeon RX 7900 XT |
「Radeon RX 7900 XT」の主なスペックはコンピュートユニット数84基、レイアクセラレータ84基、ベースクロック1,500MHz、ブーストクロック2,400MHz、ゲームクロック2,000MHz、Infinity Cache 80MB、メモリスピード20Gbps、メモリバス幅320bit、ビデオメモリはGDDR6 20GB、ピーク性能は52TFLOPS、TBP(Total Board Power)は300W。カード長は276mm、厚さは2.5スロット。
フレームレートが従来の2倍に向上するという、AMDの最新超解像技術「AMD FidelityFX Super Resolution 3」も2023年に登場予定 |
文: エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
AMD: https://www.amd.com/