LPDDR5Xをアップグレード、データ転送速度は13％向上

SK hynix（本社：韓国）は2023年1月25日、世界最速のパフォーマンスを実現したモバイル向けDRAM「LPDDR5T」の開発を発表した。

スマートフォンやタブレットなどモバイル機器向け低消費DRAMの最新世代製品。第4世代10nm技術の1anmプロセスを採用したDRAMで、2022年11月にリリースされた「LPDDR5X」のアップグレード版にあたる。

微細化によるリーク電流を防ぐため、誘導体の比誘電率が高い物質を工程に採用するhigh-kメタルゲート（HKMG）プロセスを導入し、パフォーマンスを最大化。データレートは前世代のLPDDR5Xより13％高速な9.6Gbpsに達する。なお、動作電圧は1.01～1.12V。

LPDDR5Tを1パッケージにした容量16GBのマルチチップサンプルをクライアント向けに出荷しており、2023年下半期に量産が開始される予定。5Gスマートフォンのほか、AIや機械学習、AR/VR分野に活用することが想定されている。

文： 編集部 絵踏 一
SK hynix： https://www.skhynix.com/