2023.06.14 10:35 更新
2023.06.13 配信
AMD(本社:アメリカ)は2023年6月13日(現地時間)、「Data Center and AI Technology Premiere」イベントにて、第4世代EPYCの新モデルとして「EPYC 97X4」シリーズと「3D V-Cache搭載EPYC 9004」シリーズを発表した。
「EPYC 97X4」シリーズは、開発コードネーム「Bergamo」とされていたクラウドサーバー向けプロセッサ。コアアーキテクチャにはZen 4cを採用し、CPUコアは従来のEPYC 7004シリーズの最大96コア/192スレッドから最大128コア/256スレッドへと拡張されている。
これにより、Ampereプロセッサを採用するクラウドサーバーに比べてスループットは最大3.7倍、エネルギー効率は最大2.7倍に向上している他、サーバーあたりのコンテナ数も最大3倍に引き上げることができるという。
製品ラインナップは128コア/256スレッドの「EPYC 9754」を筆頭に、128コア/128スレッドの「EPYC 9754S」、112コア/224スレッドの「EPYC 9734」の3モデルが用意される。
3D V-Cache搭載EPYC 9004 |
「3D V-Cache搭載EPYC 9004」シリーズは、開発コードネーム「Genoa-X」とされていたテクニカルコンピューティング向けプロセッサ。コアアーキテクチャにはZen 4で、CPUダイにキャッシュを積層することで、最大1,152MBという超大容量のL3キャッシュを実現している。
これにより、Xeon Platinum 8480+のデュアルサーバーに比べて、流体力学の演算処理は最大約2.5倍、有限要素解析性能は最大約2.1倍に向上しているという。
製品ラインナップは96コア/192スレッド/L3キャッシュ1,152MBの「EPYC 9684X」を筆頭に、32コア/64スレッド/L3キャッシュ768MBの「EPYC 9384X」、16コア/32スレッド/L3キャッシュ768MBの「EPYC 9184X」の3モデルが用意される。
「Instinct MI300」シリーズ |
またAIアクセラレータ「Instinct MI300」シリーズも正式発表。製品ラインナップはGPUの「Instinct MI300X」と、CPUも統合したAPU仕様の「Instinct MI300A」の2モデルがラインナップ。
「Instinct MI300X」のGPUアーキテクチャは最新のCDNA 3で、最大192GBのHBM3メモリを搭載し、2023年第3四半期からサンプル出荷が開始される。また「Instinct MI300A」についてはすでにサンプルの出荷が開始されているという。
文: 編集部 池西 樹
AMD: http://www.amd.com/