2023.12.15 00:01 更新
2023.12.14 配信
Intel Corporation(本社:アメリカ カリフォルニア州)は2023年12月14日(現地時間)、かねてよりアナウンスされていた開発コードネーム「Meteor Lake」ことクライアント向け最新CPU「Core Ultra」を正式発表した。
Intelのクライアント向けプロセッサとしては「過去40年間で最大のアーキテクチャ転換」を謳う製品で、3Dパッケージ技術Foverosによるチップレット(タイル)技術や、AIエンジンである「NPU」の統合、適切なCPUに処理を割り振る「3D Performance Hybrid」などの最新機能を搭載。これにより、現行のx86プロセッサの中では最も電力効率に優れたCPUに仕上げられているという。
また2008年に登場した「Core i」以来、15年にわたり続いていた「Core i」ブランドを刷新。今回発表された上位SKUの「Core Ultra」と、今後登場するであろう下位SKU「Core」の2種類のブランドへと変更されたのも大きなトピックと言えるだろう。
CPUコアが搭載されている「Compute Tile」は、4つのタイルの中で唯一最先端のIntel 4プロセスを採用。さらに電力効率や分岐予測、帯域幅を強化したPコア(開発コード名「Redwood Cove」)と、IPCや分岐予測、AIアクセラレータなどを強化したEコア(同「Creastmont」)を採用することで、前世代から電力効率が20%以上しているという。
「GPU Tile」には、ゲーマー向け「Xe HPG」をベースにした「Xe LPG」アーキテクチャを採用する「Intel Arc GPU」を内蔵しており、パフォーマンス、電力効率とも前世代から2倍に向上している。さらにレイトレーシングや可変レートシェーディングなどの機能が要求される「DirectX 12 Ultimate」をサポートしているのも大きな特徴だ。
「SOC Tile」には、Intel製CPU初のAIエンジン「Neural Processing Unit」(NPU)が統合され、低消費電力でAI処理が可能。また「Compute Tile」のEコアより省電力なEコアも内蔵され、「3D Performance Hybrid」で負荷に合わせて最適なコアを活用することで電力効率を改善している。
「Core Ultra」ではすべてのCPUにNPUを搭載。またAI処理の内容に合わせて使用するプロセッサを変更することで、パフォーマンスと電力効率を両立している |
その他、メモリはLPDDR5/5x-7467とDDR5-5600に対応し、4ポートのThunderbolt 4や、PCI Express 5.0、Wi-Fi 7/Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.4などの最新インターフェイスを搭載する。
第1弾の製品ラインナップはProcessor Base Powerが28W、Maximum Turbo Powerが64.115Wの「H」シリーズが4モデル、15W/57Wの「U」シリーズが4モデルの計8モデルで、2024年の第1四半期中には45/115Wの最上位モデル「Core Ultra 9 185H」と、9W/30Wの省電力な「U」シリーズ2モデルが追加される予定。なお搭載製品は各メーカーより即日発売が開始される。
文: 編集部 池西 樹
Intel Corporation: https://www.intel.com/