2024.04.16 22:00 更新
2024.04.16 配信
AMD(本社:アメリカ)は2024年4月16日、AI処理用のNPUが統合されたAPUとして、ビジネスデスクトップPC向けの「Ryzen PRO 8000」シリーズおよびビジネスノートPC向け「Ryzen PRO 8040」シリーズを発表した。
「Ryzen PRO 8000」シリーズはZen 4アーキテクチャを採用する4nmプロセス製造のCPUで、GPUはRDNA 3ベースの最大Radeon RX 6400 Graphics、さらにXDNA AI Engineを採用する最大16TOPSのRyzen AI(システム全体では最大39TOPS)が統合されている。
パフォーマンス面では、競合のCore i7-14700と比較して3倍のグラフィックス性能を備えるほか、各種ベンチマークで最大47%、平均で19%ほど上回る性能をもつという。
優れたマルチタスク性能が持ち味で、ビデオ会議とOfficeアプリケーションの同時使用時には最大76%の省電力動作が可能とのこと。ビジネス向け運用をにおける最新基準を満たすセキュリティ要件も備えている。
「Ryzen PRO 8000」シリーズは、8コア/16スレッドかつ最大5.1GHz動作の「Ryzen 7 PRO 8700G」をはじめ、4 SKUをラインナップ。基本性能はほぼ同等(コア構成、最大クロック・キャッシュが同じ)で、TDP35Wの「Ryzen 7 PRO 8700GE」など型番末尾にEが付いた省電力モデルも4 SKUが用意される。なお、いずれも下位2つのSKUはRyzen AIを搭載していない。
また、ビジネスノートPC向け「Ryzen PRO 8040」シリーズは、Zen 4アーキテクチャを採用するCPU、RDNA 3アーキテクチャのGPU、XDNA AI EngineによるRyzen AIが統合。8コア/16スレッドかつ最大5.2GHz動作の「Ryzen 9 PRO 8945HS」など、全部で8 SKUが用意される。その中の3 SKUは、型番末尾にUが付いた最小TDP15Wの省電力モデルだ。
Ryzen 9 PRO 8945HSとCore Ultra 9 185Hとの比較では最大23%アプリケーション性能で上回り、AI処理性能は50%高速。さらに省電力モデルのRyzen 7 PRO 8840UでもIntelのH型番モデルを性能で上回るほか、同クラスのCore Ultra 7 155Hに比べてAIを利用した顔認識・映像認識などの性能で最大79%、画像からの文字起こしや映像処理は最大85%優れているとされる。
なお、「Ryzen PRO 8000」シリーズおよび「Ryzen PRO 8040」シリーズを搭載するビジネス向けデスクトップPC・ノートPCは、2024年中にHPやレノボなどから発売される予定となっている。
文: 編集部 絵踏 一
AMD: https://www.amd.com/