エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.6
2009.05.07 更新
文:テクニカルライター Jo_kubota
Sandra 2009のスコアは、車で言えばストレート勝負のゼロヨンみたいなもので、持ってるポテンシャルを最大限発揮したベストケースを表したものだ。そこから考えるに、DDR3-1867のポテンシャルは、確実にクロック分だけのアドバンテージがある。しかし、それを実際のアプリケーションで体感できるとすれば、よりハイエンドのグラフィックスカードが必要となる。
しかし、DDR3-1867を必要としている人は、ハイエンド環境な人だけではない。このメモリを買おうと思う人の多くは、オーバークロック前提であり、価格の問題よりもメモリの追従性が肝になるはずだ。今回のテストでは1867MHzで全く問題なくテストをパスし、安定性はかなり高いメモリという印象を受けた。DDR3メモリ登場時は相性問題もさることながら、高いクロックに追従できず、オーバークロック耐性の高いCPUを使っていてもメモリがボトルネックとなり、ベンチマークスコアが上がらないというジレンマに悩んだ人も多いと思うが、TR3X3G1866C9Dならメモリクロックの悩みを解消してくれるアイテムになるだろう。
また、手軽にオーバークロック設定が可能なXMP対応メモリを使うことで、メモリに関する細かい設定に悩まなくて済むというメリットは、オーバークロック初心者にとって大きな魅力になるのではないだろうか。
ハイエンド環境のボトルネックを解消するパーツとして、またはオーバークロックのマージンを大きく引き上げるパーツとして、CorsairのTR3X3G1866C9Dは有力な選択肢になるのではないだろうか。
今回、テクニカルライター・Jo_kubota氏による「Corsair XMP対応メモリを検証してみる」では「TR3X3G1866C9D」をCorsair国内正規代理店である株式会社リンクスインターナショナルより借り受け、そのパフォーマンスとオーバークロック設定が容易な「XMP」について詳細をお届けした。
オーバークロック向けメモリのポテンシャルはテスト結果に表れた通りで、安定を前提にPCのチューンをしたいというユーザーにとって、ひとつの目安として頂ければこれ幸いと思いつつ、最後に「TR3X6G2000C8GTF」を紹介しよう。
Intel Core i7環境動作検証済みで、XMP(Extreme Memory Profile)1.2に対応するこのモデルは、同社DOMINATOR GTシリーズの位置付けとなるDDR3-2000MHz、CL=8-8-8-24、容量6GB(2GBx3枚セット)のオーバークロッカー向けハイパフォーマンスモデル。
「GT」シリーズのデザインはRedのアクセントがハイパフォーマンス向けを想起させ、今回テストで使用した「TR3X3G1866C9D」との差別化が図られている。
Corsair独自の冷却技術であるDHX(Dual-Path Heat Exchange)や、AirFlowファンも付属され、さらに上を目差すトリプルチャンネル環境構築には最適なモデルとなっている。