ELPIDAの一件に関して疑問を持っている人が多い
Transcend各種メモリモジュールやフラッシュメモリ製品等を扱う大手。永久保証を謳うが“トランセンドの制限つき永久保証は該当する国の法令において認められた保証期間によって購入者の権利に影響を与えることはありません”と記載されており、その他レギュレーションも六法全書レベルの難解さがある
- Patrick
一番人気はTranscendです。これはみんな使っています。
- 編集部:
そうなんですか。確かに日本でも売られていますが、一番という事はありません。
- Patrick
たくさんのShopで扱っている上、保証の件で有利です。
- 編集部:
保証というと?
- Patrick
永久保証です。
- 編集部:
あぁなるほど。本来ならば永久保証って日本では謳ってはいけない事になっていますが、、、
- Patrick
それは会社が無くなってしまう場合があるからでしょう?
- 編集部:
そうです。一見ユーザーに有利な感じはありますが、永久保証を謳ったところでそのメーカーが永久に存在するとは限らないですからね。モジュールは永久保証でも会社自体はこのご時世、永久保証などできいない(笑)。
- Patrick
そうですね。でも台湾のユーザーはそれを知っています。その上で無くなりそうもないメーカーの製品を選びます。
- 編集部:
品質も大事だけど、メーカーの経営状態まで考慮しているって事ですか?
- Patrick
台湾の人は頭がいいでしょ(笑)。
- 編集部:
ちなみにモジュールに搭載されるメモリチップ等は気にしていますか?
- Patrick
一般のユーザーではあまりいないと思います。オーバークロッカーやゲーマーは気にしますが。
- 編集部:
ではオーバークロッカーやゲーマーに人気のあるメモリはどこですか?
GeIL本社機能を台湾に持つメモリメーカーで、正式名称はGolden Emperor International。日本国内でも株式会社エムヴィケーが代理店を務め、ハイパフォーマンスOCモデルからエントリーモデルまで入手する事が可能
G.SKILLメモリモジュールやSSD等を扱う台湾のメーカー。日本国内でも入手ができる
- Patrick
GeILとG.SKILLです。
- 編集部:
ほほぉ。
A-DATA台湾のA-DATA Technology は、当サイトでもお馴染みのメモリメーカー。最近ではIndilinxコントローラー搭載64MBの比較的安価なSSDでも話題に
- Patrick
あとはOCZやCORSAIRも人気がありますよ。あ、あとライトなユーザーにはA-DATAも人気があります。
- 編集部:
台湾メーカーとアメリカメーカーですね。ちょっと話はそれますが、DRAMメーカーは価格の暴落や不況でたいへんな事になっていますね。
- Patrick
はい。すごく大変です。
- 編集部:
さきほどメモリチップの話がちょっと出ましたが、人気のあるメーカーはどこですか?
- Patrick
Micronは人気がありますよ。
ELPIDAエルミタージュ秋葉原ではこれまでにその動向を何度もお伝えしている日本のDRAMメーカー。先日QimondaのGDDRに関するライセンス取得を発 表し、グラフィック向けモジュールに正式参入が決定した。また世界的DRAM不況対抗策として台湾当局を主導とする「Taiwan Memory Co.」(TMC)が設立され、日本企業の台湾企業が公的援助を受けつつ、韓国DRAM大手とのシェア合戦が繰り広げられる事になっている
- 編集部:
ELPIDAはもちろんご存じですよね?
- Patrick
知っています(苦笑)。
- 編集部:
いろいろありましたよ、台湾のDRAMメーカーと。
Taiwan Memory Company (TMC)2009年
3月7日付け当サイトでもお伝えした台湾当局が深刻な状況に陥っている台湾のパソコン用半導体生産メーカー6社を救済するために設立する新会社。発表当初、そのパートナーとして、日本の ELPIDAまたはアメリカMicronのいずれかと資本・業務提携を結ぶとされ、結果ELPIDAが選ばれることになった事はご存じの通り
- Patrick
これにはストーリーがあります。台湾政府はTaiwan Memory Company (TMC) を通してELPIDAをサポートして行くことになりました。これに関して怒っている人たちがいます。
- 編集部:
解るような気がしますが。
- Patrick
つまり、なんで日本の企業に台湾の税金を使わなくてはいけないのか?という理由と、株で損をした人がいるからです。
- 編集部:
株で損した上に、なんで税金まで使われるのかと。
- Patrick
そうです。でも台湾政府の考えは、韓国のDRAMメーカーに勝てという方針です。
SAMSUNGサムスン電子は、韓国ソウルに本拠地を置くアジアの巨大企業。半導体(DRAM)では圧倒的なシェアを持ち、台湾DRAM業界全体がその牙城を切り崩す 事に目標を持つ。また薄型テレビや液晶パネルでも有名で、その分野においては、韓国・LGエレクトロニクスとの熾烈なシェア合戦が繰り広げられている
- 編集部:
つまりそれはSAMSUNGの事ですね。
- Patrick
そうです。SAMSUNGには負けられないという気持ちが強いんだと思います。