エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.20
2009.10.23 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕
SilverStone渾身の自信作「RAVEN 2」が日本に登場したのは2009年8月中旬のこと。およそ2ヶ月を経過したところで、市場での反応を確かめるべく秋葉原のPCパーツショップにお邪魔し、プロの目から見た「RAVEN 2」について尋ねてみることにしよう。
今回足を運んだのは数多くのPCケースを取り扱う大型店舗、お馴染みのT-ZONE PC DIY SHOPだ。
T-ZONE PC DIY SHOP 東京都千代田区外神田3-11-4 【電話】03-5295-8481 【営業時間】11:00~20:00 【定休日】年中無休 ・売り場面積が約500平方メートルの自作用PCパーツ専門店。 新製品の入荷も早く、広さを活かし製品の種類も豊富。また、新作パーツのデモ なども頻繁に行われている |
「SilverStoneというとアルミの加工がきれいなクセのないデザインが特徴だと思いますが、そういう意味では『RAVEN』シリーズは異色ですね。ただ『RAVEN』はそのクセが強すぎたというか(笑)。色々な意味で衝撃的なPCケースでしたが、『RAVEN 2』は『RAVEN』からかなり改良された、というか別物といった印象です。マザーを90度回転させたレイアウトは継承していますが、エアフローは理にかなったデザインだと思いますし、随所に工夫の跡が見られます。最近はどのメーカーも似たようなコンセプトのケースばかりですからね。SilverStoneとしても、『RAVEN 2』のような挑戦的なモデルは続けて欲しいですし、売れると嬉しいですね。」
お話を伺ったのは、ケースフロア担当中島浩幸さん。T-ZONE PC DIY SHOPでは「RAVEN 2」の展示機が用意されており、特徴的“新レイアウト採用”により数あるケースの中でも異彩を放っていた |
「また、この手のケースは初回売れたらあとは続かないといったパターンも多いのですが、毎週コンスタントに売れています。理由は、やはりここまで凝ったギミックをもちながら価格が1万9800円というのが大きいですね。他のメーカーなら2万円後半で販売されてもおかしくない完成度ですから。購入するのはハイエンドユーザーの方が中心ですが、みなさん展示の実物をご覧になり、実際に触ったうえで買われていくことが多いようです。ですので、興味が少しでもある人は、実物に触れてほしいですね。たぶん『へぇ~なるほど~』という点が多数見つかると思いますし、その後で欲しくなると思いますよ。」
最後にSilverStone Technology社「RAVEN 2」開発チームのTony Ou(歐人豪)氏にお話を伺うことにした。
実際に組み込みおよび稼働テストを行った後に、筆者が「RAVEN 2」に関する疑問点やアピールポイント等を聞いている。
質問の中からSilverStone社のPCケースに対する姿勢等も垣間見る事ができ、なかなか貴重なインタビューとなっているので、是非ご一読頂きたい。なお質問数は全部で11。開発チームという多忙なポジションにありながら、今回お時間を割いて頂いたTony Ou氏にはこの場を借りて改めてお礼を申し上げたい。
Tony:私たちは「RAVEN 2」を、ミステリアスな外観とよりシンプルな印象を持つデザインにしたいと考えました。マザーボードが90度回転するレイアウトは、非常に優れた静音性と冷却性能を実現します。
「RAVEN 2」は、そのレイアウトのメリットを最大限実現できるように設計されています。
Tony:少なくとも来年開催される「COMPUTEX TAIPEI 2010」まで、「RAVEN」シリーズ新モデルの計画はありません。
Tony:「RAVEN 2」は、ボトム部に手を掛けて持ち上げられるように設計にしました。通常のPCの移動に際し、それほど大きな問題は生じないと考えています。