エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.25
2010.01.11 更新
文:テクニカルライター Jo_kubota
「ENERMAX ECO80+」や「ENERMAX REVOLUTION85+」など、高効率電源ユニットを輩出し続けているENERMAXから80PLUS GOLD認証を取得した「ENERMAX PRO87+」シリーズが登場した。PRO87+最大の特徴は80PLUS認証にてGOLDの認定を受けていること。80PLUS GOLDの場合、負荷率50%で効率90%、負荷率20%および負荷率100%時で87%という高い変換効率を求められる非常に厳しい認証規格だ。
80PLUS認証 | ||||
負荷20%時 | 効率87% | 効率85% | 効率82% | 効率80% |
負荷50%時 | 効率90% | 効率88% | 効率85% | 効率80% |
負荷100%時 | 効率87% | 効率85% | 効率82% | 効率80% |
PRO87+は、デバイスケーブルが直出しタイプだが、モジュラーコネクタを採用する「MODU87+」もラインナップされている。両者の違いは基本的にデバイスケーブル部分だけで、電源ユニットそのものは同一だ。
ENERMAX Globalサイトで発表されているのは、以下のモデルだ。
【PRO87+シリーズ】 |
・PRO87+ 500W(EPG500AWT) |
・PRO87+ 600W(EPG600AWT) |
・PRO87+ 700W(EPG700AWT) |
【MODU87+シリーズ】 |
・MODU87+ 500W(EMG500AWT) |
・MODU87+ 600W(EMG600AWT) ※2010年1月発売 |
・MODU87+ 700W(EMG700AWT) ※2010年1月発売 |
このうち、日本で発売が始まったのは「MODU87+ 600W」と「MODU87+ 700W」の2モデルのみとなっている。(2010年1月10日現在)「MODU87+ 500W」およびケーブル直出しとなる「PRO87+シリーズ」は、今後発売される見込みだが、現時点で発売のアナウンスはされていない。
80PLUS SILVERやGOLDの電源ユニットはこれまでにも幾つか発売されているが、その多くが、750W以上の大容量電源ユニットばかりだった。確かに電源ユニットを交換するなら、より大容量の製品を日本人は選ぶ傾向にあるが、その一方で省電力にこだわるユーザーも数多く存在する。そういったユーザーに向けて、500WからラインナップしたENERMAXには賛辞を送りたい。
ただ、発売された「MODU87+ 600W」で店頭価格は2万2000円前後と、決して安くはない。80PLUS GOLD認証という高いハードルをクリアしていることを考えれば、致し方のないところだが、静音性や発熱の低さ、省電力にこだわるユーザーにとって使いもしない大容量よりも、より現実的な容量の方が効率の面で有利ということを考えれば、選択肢が増えたことを素直に歓迎したい。
今回、ENERMAX国内正規代理店・株式会社リンクスインターナショナルの協力により、未発売の「PRO87+ 500W」文字を入手することができたので、パフォーマンスをチェックしつつ、高効率の秘密を探ってみたい。
ENERMAX PRO87+ 500W (EPG500AWT) | |
出力 | 500W |
規格 | ATX12V v2.3 準拠 |
搭載ファン | 139mm ツイスターベアリング |
効率性 | 最大92% |
保護回路 | 過電流保護(OCP)、過電圧保護(OVP) AC低電圧保護(UVP AC)、DC低電圧保護(UVP DC) 過負荷保護(OPP)、過温度保護(OTP) 雷防止保護(SIP)、ショート回路保護(SCP) |
サイズ | 150(幅)×160(奥行)×86(高)mm |
PFC | アクティブPFC |
80PLUS | GOLD |