エルミタ的業界インタビュー「オピニオン」 Vol.12
2012.10.16 更新
文:GDM編集部 Tawashi/絵踏 一
SilverStoneの今年後半を代表するモデルとなりそうな「Raven RV04」と「Fortress FT04」。内部の設計コンセプトは同じで、基本的な仕様も同じ。ただし外形寸法は「Fortress FT04」のほうかやや小さい |
既存モデル「TJ08B-E」をベースにマザーボードを逆さまに搭載させる“倒立式”を採用する「Raven RV04」。人気シリーズの最新モデルだが、実に大胆な変更を加えてきた |
「Raven RV04」は冷却性能を重視したモデル。設計コンセプトは国内市場でも人気となった既存モデル「TJ08B-E」がベースとなる。よってマザーボードを逆さまに搭載させる“倒立式”を採用。これに伴い、バックパネルI/Oと拡張スロットのトップレイアウトは廃止となった。ケーブルの取り回しは従来通りケース背面からのアクセスとなり、同時に、奥行きはE-ATX対応にしてはかなり短くすることに成功している。
そのほか同社らしいギミックも満載。大型サイドフロー型CPUクーラーをしっかりと支えられる「サポーターアーム」が用意されているほか、ハイエンドグラフィックスカード用のステイホルダも備える。
E-ATX対応ながら奥行きは497mmと短め。内部で正圧状態を作り出し、余計な熱は一気にリア方向に押し出すというのがコンセプトだ |
エアフローコンセプトも明確。180mm口径の「Air Penetrator fan AP181」がフロント吸気として2基標準搭載されており、Powerボタン横側面にある「H→L」切り替えスイッチにより、1,200rpmまたは700rpmで動作させる事ができる。強力に生み出される直線的エアフローにより、熱源になる構成部品を効果的に冷却し、一気にリア方向に排出するその手法はもはやお馴染みだ。
内部の構成もそれらエアフローに配慮した作りとなっており、3.5インチシャドウベイはサイドアクセスではなく、フロントファンのエアフローをしっかりと受け止められるように配置。このあたりの構造も「TJ08B-E」と同じだが、大型化した「Raven RV04」では、余裕のできたスペースを活かしてホットスワップベイも2基用意されている。頻繁に抜き差しするドライブはこちらで運用という分かり易い仕様となっている。