「Fortress FT04」は静音重視のモデル。内部構造は「Raven RV04」と同様ながら、フロントに始まりサイドパネルやトップ面、ボトム面には吸音シートが貼り付けられている点が大きく異なる。また、肉厚アルミニウム製フロントドアを備え、その両サイドに設けられたエアインテークは、ノイズをリア方向に逃がすように向きが調節されている。
　さらにフロントに搭載される2基の180mm口径ファンも「Air Penetrator fan AP182」を採用。ファンコントローラーにより500～2,000rpm間で回転数を任意制御可能となる。

静音重視の「Fortress FT04」。肉厚アルミニウム製フロントドアを採用するため高級感も感じるフロントデザインとなっている

「Raven RV04」と同じ内部構造。ただしフロントに搭載される2基の180mm口径ファンはより低回転で動作する「Air Penetrator fan AP182」が採用される

そのほか注目ケースについても確認しておこう

「PT12」

Thin Mini-ITX対応PCケースというと、いずれも武骨でシンプルな製品が多いのだが、同製品はフロントの一部にメッシュを施すなどデザイン性も高い

「PT12」はThin Mini-ITXに対応したPCケース。外形寸法はD261×W410×H52mmと非常に薄く、Intel純正のThin Mini-ITX用CPUクーラー「HTS1155LP」も搭載可能。台湾ではすでにOEM向けに一部出荷もされているということで、国内展開についてはほぼ準備が整った段階とか。

「PS08」

コスト最優先というコンセプトで発売予定の「PS08」。価格競争の激しい安価なケース市場でどのような反応を見せるのか。まずは小手調べとなる製品だ

こちらはすでに国内販売が決定しているMicro ATXケースの新モデル「PS08」。同じくMicro ATX対応となる「TJ08B-E」と比べて約30％小型化。素材もプラスチック製となり、コストパフォーマンスに特化したモデルとなる。販売価格は3,000円台と同社製PCケースの最安モデルとなる予定で、Tony氏いわく「市場がどのような反応を見せるのか、確かめたいという側面もある」とのこと。

• 編集部：
  　昨年発売され人気となった「Fortress SST-FT03-mini」。さすがにまだ後継モデルの予定はありませんよね？
• Tony氏：
  　ですね。確かにないです。なにか良いアイデアはありますか？Micro ATXとMini-ITXで作ったので、次はATXでしょうか（笑）。

日本市場ではヒット作となったゴミ箱ケースこと「Fortress SST-FT03-mini」。後継モデルのアイデアを現在募集中とか

• 編集部：
  　確かに難しいですね。ATX対応にして大きくした分、今度は座れるようにするとかどうですか？
• Tony氏：
  　デザイン的にはスリムドライブが邪魔しているような気もしますので、次回作ではなくなるかもしれません。ただ、現時点ではまったく予定はありません。
• 編集部：
  　では、そうなるとこちらも聞いておかねばなりません。なんとなく返事の予想はできるのですが（笑）。「Temjin」シリーズの「TJ12」。昨年は鋭意開発中とのことでしたが、現在の状況はいかがでしょう？
• Tony氏：
  　ストップです。計画は止まっています。
• 編集部：
  　「Temjin」シリーズ自体の計画がストップしているという意味ですか？
• Tony氏：
  　いえ、シリーズの開発は存続しています。「TJ12」は諸事情により開発が止まっていますが、「TJ13」以降の製品は別に開発中です。

開発コードネーム「Project C208」と呼ばれているコンセプトケース。社内ではマンモスと呼んでいるとか。ホコリの侵入を一切許さないとうたう密封型のPCケースで、フロントには高性能で有名な3M製のエアフィルタ「HEPAフィルタ」を装備している

内部構造は「RV04」と「FT04」と同じ。リアのケーブル類も完全収納となる。さらに高い密封性を示す特徴として挙げられるのが、防滴性能まで備える点。上から水をかけても問題ないという。なお発売については全くもって未定