エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.191
2012.11.20 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕
ZALMAN「CNPS9900DF」の特徴を一通りご紹介したところで、ここからは入手した評価機を使って、エルミタ的にあれこれチェックしていこう。なお、国内正規代理店の株式会社アスクより借り受けたサンプルは、未開封の新品だった。では早速パッケージから順に見ていこう。
大ぶりなパッケージ表裏面には小窓が付けられ、「CNPS9900DF」本体の一部を覗くことができる。なお大型重量級モデルだけあって、本体はブリスターパッケージで保護されていた |
独特な形状だけに、独特なパッケージング。放熱フィン外周にはヒートシンクを保護するブリスターがきれいに巻かれていた |
「CNPS9900DF」のヒートシンクは、ブラックニッケルメッキ加工が施された全銅製。その精悍なイメージは高い冷却性能を想像させる。
ZALMANしかできない独特なフォルムの「CNPS9900DF」。オープンフレームタイプの冷却ファンは、120mm口径と140mm口径で、高いパフォーマンスが期待できる。なお冷却ファンが露出している面がこのモデルの正面“吸気側”にあたる |
こちらは背面“排気側”。放熱フィンのピッチが狭く、密度が非常に濃い事が画像で確認できる。なお前後の放熱フィンを区別するため、以降はフロント吸気側を第1ヒートシンク、後方排気側を第2ヒートシンクと呼ぶことにしよう |
真横からながめてみると、冷却ファンの口径だけでなく、ヒートシンク厚の違いが確認できる。さらに右側の120mm口径ファンは、放熱フィンに埋もれていることが分かるだろう。これにより従来気流が乱れるインペラ外周部も余すところなく吸気できるというワケだ |
本体を横に寝かすと、ラウンド形状の放熱フィンの下部がカットされている事がわかる。つまり円形ヒートシンクというよりも、Ω形と言うべきか |
ブラックニッケルメッキ仕様の全銅製ヒートシンクをじっくり観察すると、第1ヒートシンクと第2ヒートシンクでは、フィンデザインに違いがある事が分かる。第1ヒートシンクは基本的にフラットながら、窪みがついたエッジデザイン。一方、第2ヒートシンクは「クロスベンディングフィン」と呼ばれ、意図的に角度がつけられている。ベンディングとは曲げ加工の事だが、排気を担う第2ヒートシンクにこれを採用することで、第1ヒートシンクから送り込まれるエアフローのロスを軽減し、冷却能力の向上とストレスのない風の流れを生み出すことで静音化にも貢献しているという。
左が第1ヒートシンク、右が第2ヒートシンク。後者のフィンは曲げ加工「クロスベンディングフィン」が採用され、スムーズなエアフロー環境に貢献している |