エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.192
2012.11.23 更新
文:GDM編集部 絵踏 一
Lightningシリーズといえばオーバークロック耐性の高さが看板文句。そしてその性能を支えるのは、「ミリタリークラスIII」に準拠する高品質コンポーネントや、合計17フェーズという圧倒的な強靭さをもつ電源回路だ。それらを惜しげも無く実装される「Lightning BE」は、基板サイズももちろんリファレンスデザインから大幅に巨大化している。
高品質なコンポーネントが整然と並ぶLightningシリーズオリジナルの大型基板。右側に整列した電源回路が一際目を引く |
こちらはクーラーを外したばかりの状態。通常はクーラーと基板の間には放熱用のアルミプレートがサンドイッチされている |
GPUコアを取り巻くように、合計12枚のメモリチップを搭載している | ズラリと並んだ電源回路はまさに壮観。GPUコア用には実に14フェーズもの電源回路が確保される |
メモリ用には2フェーズ、VDDCIには1フェーズの電源回路が用意される |
AMDのハイエンドGPUチップRadeon HD 7970“GHz Edition” | メモリチップはHynix製GDDR5「H5GQ2H24AFR」を計12枚搭載する |
少々刻印が読み取りづらいが、“無印”同様にInternational Rectifier製PWMコントローラ「CHiL8228G」を実装する | 金色の装飾がまぶしい、チョークコイル「Golden SSC」 |
タンタル樹脂を使用し、耐熱性を高めた「Hi-c CAP」 | UTC製電源レギュレータ「78D09AL」 |
付属の端子を接続し、テスターで各種電圧を計測できる「V-Check Points」 | 大容量の電力をフルに活用すべく、PCI-Express補助電源は8pin2系統構成を採る |
こちらは大型クーラー「Twin Frozr IV」を駆動させる4pin構成のコネクタ。横に並んでいる2pinコネクタは「GPU Reactor」に繋がっている |
旧モデルの「R7970 Lightning」から引き続いて「R7970 Lightning BE」が採用する冷却機構は、MSIオリジナルクーラーの4代目となる「Twin Frozr IV」。1kgを超えるカード重量のほとんどを引き受けるだけのことはあり、その冷却性能は極めて高い。
独自のプロペラブレードテクノロジを採用する100mm径ファンを2つ並びで搭載し、最大φ8mmのヒートパイプを備えたヒートシンクと組み合わせる仕様。リファレンスに比べ-16℃、騒音値で-6.7dBAというバランスのよい冷却効果を発揮する。また、PC起動時の30秒間ファンを逆回転させる「ダストリムーバブルテクノロジ」に対応。ヒートシンクにホコリがたまることを防ぎ、継続的に冷却性能を確保できる。
100mm径のファンをデュアル搭載する「Twin Frozr IV」。カード総重量のかなりの割合を占めるであろう分厚い体躯は迫力満点だ |
旧モデルからそれほど外見の変化はないものの、重量が増した感のあるヒートシンク。銅製のベース部を挟んでアルミ製の放熱フィンが幾重にも重なり、広大な放熱面積を確保している |
ニッケル処理が施された銅製の受熱ベース部。計5本の極太ヒートパイプがベースを貫き、両サイドの放熱フィンへと熱を移動させる仕組み |
カード上のコンポーネントに合わせ最適化されている放熱フィン。大きな放熱面積が確保され、リファレンス比で-16℃の冷却性能を発揮できる |