絵踏一のKeyboard一点突破 Vol.2
2013.01.01 更新
文:GDM編集部 絵踏 一
前回ご紹介したIBM「1390131」にも共通することながら、昔のキーボードはとにかく大型で堂々としている。特にこのBigFootシリーズは横幅はもちろん、縦幅が非常に余裕たっぷりに作られていて、文房具などの小物まで置いておけるほど。省スペースという概念は薬にしたくともないらしく、必ずしも日本の住宅事情にマッチした存在とは言い難い。ただしその分安定感は抜群で、たとえ力任せに入力してもキーボードがズレることはなく、また内蔵する鋼板のおかげで不快な“たわみ”とも無縁だ。
なお、この縦に長く側面が弧を描くような独特のアールを形作るデザインはBigFoot特有のもの。コストの削減や生産元移管など様々な変遷をたどりつつも、後期モデルに至るまで同じデザインの筐体が使用されている。
省スペースとは無縁の巨大な筐体。実に余裕たっぷりな設計で、入力機械としての機能美にあふれている |
上部のせり出しがよく分かる背面からのカット。外形寸法は実測値でW473×D213×H43~60mmで、重量は1.98kg |
「MODEL 101」の背面を観察。筐体は上下6箇所のネジと、4箇所のツメで固定されている |
一般的な現行キーボードの代表として、FILCOのMajestouchシリーズと比べてみる。配列もほぼ同じフルキーボード同士ながら、サイズ差はかなりのもの |
上部の出っ張り部分には溝が設けられていて、こんな風に文房具を置いておくこともできる。BigFootはいざ知らず、事務用向けのキーボードにはこうしたスペースを予め設けているモデルもある |
背面にはケーブルを3方向に逃がすケーブルガイドが設けられている。これが結構固いせいでガイドに収めにくく、真ん中にセットするのが一番簡単だったり | MADE IN USAの「MODEL 101」。FCC登録は1990年の12月だ。ちなみにBigFoot後期モデルになると、台湾製やマレーシア製の物が多いようだ |
巨大な筐体を受け止める幅広のチルトスタンド。パチリと小気味よく固定され、安定性は高い |
フレームを固定しているネジとツメ。開梱の際はネジ受けを傷めないように慎重に扱いたいところ |
ケーブルは太めの直結式カールコードを採用する。ヴィンテージ物ではカールコードの状態が悪い個体が多かったりするのだが、これはまだマシな方だ(少し伸びている部分も) 。コネクタは現行マザーに変換なしで接続できるPS/2 |