絵踏一のKeyboard一点突破 Vol.2
2013.01.01 更新
文:GDM編集部 絵踏 一
製造から20年以上が経過しているにも関わらず「MODEL 101」のキートップはまったく摩耗していないが、それは印字方法に昇華印刷を用いているためだ。昇華性の特殊インクを高熱で転写、生地に浸透させる技術で、現行品では東プレのRealForceシリーズに採用されているのがつとに有名。キートップに耐熱性樹脂を使用するため耐久性が高く、そのおかげで未だにシャープで高品位な印字を残しているというワケだ。もちろんレーザー印刷やシルク印刷に比べコストがかかるため、後期モデルでは採用されない。
また、キートップ自体の成型も非常に堅牢。引き抜いて裏返してみると、かなり分厚く、かつ四方に支柱を設けて耐久度向上を狙っているのがよく分かる。こうした細かい部分にまで惜しげも無くコストを投入している点はかなり好印象だ。
製造から20年以上が経過しているとは思えないほど印字がクッキリしたキートップ。摩耗しにくい昇華印刷と、その処理に耐えられる高耐久な樹脂がその理由だ。ちなみに中央の丸い突起がホームポジションのマーカー | テンキーに用意されたポジションマーカーも突起のタイプを採用する。普段とは違うタイプなので逆に分かりやすいかも? |
非常に肉厚な「MODEL 101」のキートップ(右)。現行では最高級といえるRealForce用と比べてもやや厚く、さらに四方に支柱を設けて強度を高めている |
キートップの列ごとに形状を変えたステップスカルプチャー構造を採用する。現行キーボードでも主流の構造で、上下のキーに等距離でアクセスできるというメリットがある |
「Enter」や「Shift」などの幅広のキーには安定用金具(スタビライザー)が内蔵され、どこを押しても垂直に押下できる |
左右の「Alt」と「SysRq」は判別しやすいように緑色で印字されている |