この際聞いてみよう、マザーボードって何人で作る?
- 編集部:
せっかくの機会ですので、お聞きしたい点が1つあります。マザーボードとは企画から完成までどのくらいの規模で作るプロダクトなのでしょうか?
- Henry氏:
例えば、あるモデルのマザーボードが出来るまでの関連部署ですが、まずはハードウェアのデザイナーとレイアウト、メカニカル、BIOSを担当するチームがあります。それからプロダクションエンジニアチームがあります。これは1つのマザーボードを作るにあたっての各部署との調整や部材の調達を請け負います。
その後、量産へ入る前に、まずは少量の試作品が出来あがってきますので、それらを再びエンジニアチームに戻します。そこで登場するのがバリデーションを担当する検証チームです。彼らが製品の機能はもちろん、耐久性にいたるまであらゆるテストを行います。そこで問題が出なければ、晴れて量産へと向かうことになります。
生産を行うに当たってはプロダクションクオリティエンジニアがいます。約300名体制の規模で、彼らはしっかり品質が維持して作られているかを厳格に管理します。
- 編集部:
マザーボード1モデルに対して1チームなのでしょうか?また何人程度の規模なのでしょうか。
- Henry氏:
当然シェアする場合もありますが、基本的には1モデル1チームで責任をもって開発にあたります。お話しした通り、テストについては専門部署が行います。また開発に携わるスタッフですが、およそ全部で200名程度となります。
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日本とはかれこれ20年以上の付き合いで、プライベートでは家族旅行での来日もしばしば。お気に入りは札幌。日本食も大好きなうえ、娘さんは日本語堪能なのだとか |
- 編集部:
エルミタはショップの店員さんにも多く見ていただいています。そこで店員さんがGIGABYTE製マザーボードを売る際に、お客さんへ勧めるべきポイントを教えていただけますか?
- Henry氏:
分かりました。4点あります。それは高品質、高効率、高スペック、高耐久です。GIGABYTE製マザーボードの特徴として勧めてもらえればと思います。
- 編集部:
最後に、日本のユーザーに一言お願いいたします。
- Henry氏:
『GIGABYTEはあなたの望みを叶えます』
マザーボードとグラフィックスカードを真面目に考える、それがGIGABYTE
さて、新たに日本ギガバイトの新社長へ就任したHenry Kao氏へのインタビューはいかがだったろうか。印象的だったのは、GIGABYTE本社の日本市場に対する本気度はかなり高いという点だ。Henry Kao氏自らが信念として語った「日本市場で受け入れられる製品を作れば、ワールドワイド市場でも必ず受け入れられる」という言葉からも分かる通り、世界から見た日本市場の重要度は、日本のユーザーが思っているよりもずっと高い。GIGABYTE本社も当然それを理解し、改めて強力な布陣を組んできたというのが今回の組織変更の意図と言えるだろう。
インタビュー中は終始温厚な語り口ながら、自社製品に対する絶対の自信を覗かせた。さらに中核となる事業はあくまでマザーボードとグラフィックスカードだと断言するなど、強力なリーダーシップにも魅了される。Henry氏が率いる日本ギガバイト。2013年の同社が例年にも増して、より目が離せない存在となるのは間違いなさそうだ。
協力:日本ギガバイト株式会社