エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.227
2013.04.19 更新
文:GDM編集部 池西 樹
「MB996SP-6SB」では、5.25インチベイの限られたスペースを有効に利用して縦3段、横2段の構成で合計6段の2.5インチベイが確保されている。5.25インチベイの幅は約148mm、高さは約43mm。一方、対応する2.5インチドライブは幅約70mm、高さ約9.5mmのため、計算上は無理がないように思えるが、ラッチ機構や各トレイの厚みも加わることから、お世辞にも余裕があるとは言い難い。実際に現物を眺めると、各所ギリギリまでスリム化が図られており、よくこのサイズに収めたものだと関心させられる。さらに、これだけスリム化が図られているにも関わらず、筐体に厚めの金属製フレームを採用することで剛性を確保。実際に力を入れて筐体を押しても“たわみ”や“ゆがみ”はなく、堅牢な作りによる安心感は高い。
フロントパネル以外はすべて金属製フレームで囲まれており、スリム化による剛性の不安を解消している |
冷却ファンは40×40×10mmのYoung Lin「DFC401012M」。回転数は5,400rpm、騒音値24.87dB、風量は6.46CFM | ファンの回転数は、横のスイッチでファン停止(OFF)、低速回転(L)、高速回転(H)の3段階に調整可能 |
ストレージ用のコネクタは左右3台分ずつ個別に配置。電源コネクタは4pinペリフェラル×2に集約されており、煩雑になりがちな配線をスッキリと行うことができる |
本体上部に貼り付けられたシールには、SATAコネクタとリムーバブルケージの対応表が記載されている |
6台のストレージ用トレイはリムーバブル仕様で、ドライブの固定には4点のネジ止め式が採用される。近頃は、ツールレスを謳う製品も増えており、取り付けは少々面倒に感じるが、狭いスペースに6台のストレージを収納する「MB996SP-6SB」では、ドライブの振動の影響も大きくなるため、安定性を重視した結果だろう。
サイドボタンを押すと簡単に着脱できるストレージ用トレイ |
筐体同様ストレージ用トレイもスチール製のため、抜き差し時に歪む心配はない |
トレイの固定はバネ式で、フロントバーを収納すると自動的にストレージがコネクタに接続される |
SATAコネクタと電源コネクタをガードするため、トレイにはスペーサーを搭載。ドライブを固定するときは当然こちらは取り外す |
トレイにはエアフロー用の通気口を多数装備。フロントから吸気したフレッシュな外気でドライブを冷却し、リア40mmファンで強制的に排気する |
ストレージの固定は底部4点のネジ式。ネジ穴には遊びが設けられているため、ドライブごとの微妙なズレに関係なくしっかりと固定できる |
トレイにドライブを固定したら、ケージに差し込んでフロントバーを閉じれば作業は完了 |
ストレージアタッチメント部。特別なICチップなどは搭載されず、電源とデータをパススルーしているようだ |