エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.234
2013.05.18 更新
文:GDM編集部 絵踏 一
PC Power & Cooling「Silencer Mk3 850W」(型番:PPCMK3S850) 実勢売価20,000円前後 製品情報(CFD販売株式会社)(PC Power & Cooling) |
「Silencer Mk3 850W」は、以前詳細レビューをお送りした「Silencer Mk3 1200W」の兄弟機にあたる製品で、シリーズ待望のミドルレンジモデルだ。80PLUS GOLD認証取得の高効率設計を採用するほか、最上位モデル同様キャノンプラグを装備。コンシューマ向け製品では他に類を見ない、プレミアムな仕様を継承した。ラインナップ中にあっては下位600Wモデルとの間にぽっかりと空いた隙間を埋める存在で、市場における期待と役割は大きい。
シングルレーン仕様の+12Vは70Aと大出力を実現。SLIやCrossFireXなどグラフィックスカードの複数枚構成をはじめ、一般的なハイエンド環境を無理なく構築できる。冷却ファンは140mmの2ボールベアリングファンを実装。最上位モデル同様に「Dual Thermal Control System」を搭載し、温度や出力に応じて回転数を800~1,400rpmの間で可変する“Normal Mode”と、50%以下の負荷ではファンレス駆動する“Silent Mode”をスイッチして使用できる。
また、全てのコンデンサに日本製105℃コンデンサが採用されるなど高品質コンポーネントで固められ、50℃でも連続して最大出力を維持できるタフさをもつ。保証期間も電源ユニットとしては最長レベルの7年間、安心して長く使用できる。
来月にも登場するIntel第4世代Coreプロセッサ「Haswell」。様々なカテゴリで対応状況がアップグレードされているが、もちろん電源ユニットにとっても無縁ではない。CPUの電力状態を示すC-stateが強化され、C6/C7 stateが拡張、さらに新たな省電力モードも追加実装される。ことにC6/C7 stateにおいては0.05Aという小さな電流値での省電力マネジメントが必要とされるため、既存製品の中には対応出来ないモデルもあるというワケだ。
やや前置きが長くなってしまったが、今回レビューする「Silencer Mk3 850W」を含め、「Silencer Mk3」シリーズからは上位3モデルの「Haswell」対応がアナウンスされている。次世代CPUへの換装を視野に入れているユーザーは多いと思われるが、「Silencer Mk3 850W」なら新環境への移行にも問題なし。安心して続きを読んでいただければ幸いだ。
白を基調としたおなじみのデザインで、キャノンプラグ搭載の筺体がうっすらと浮かび上がる。サイズは実測値でW345×D120×H225mmと1200Wモデルより小振りになったものの、内部にはたっぷりと余裕を確保。電源ユニット本体は巾着袋に、プラグインのケーブルはポーチにそれぞれ整然と収められている。
シリーズ共通の真っ白なパッケージだが、1200Wモデル同様キャノンプラグ採用機であることが正面から確認できるデザインに。側面や背面では、出力表や搭載機能の数々が解説されている | 内部は余裕たっぷりで収納も容易。白い巾着袋に入れられた電源ユニットと、ポーチに収まったケーブルセットがキレイに詰め込まれている |