エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.237
2013.05.26 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕/池西 樹
ZALMAN「FX100」 市場想定売価税込9,000円前後(2013年4月発売) 製品情報(株式会社アスク)(ZALMAN TECH) |
独特な世界観を持つ、ZALMAN TECH(本社:韓国)から、冷却機器マニアなら大いに気になる「FX100」が国内デビューを果たした。
正規代理店の株式会社アスク(本社:東京都千代田区)により、4月から入手可能となった「FX100」は、Cube型の大型CPUクーラー。Hexahedron Heatsink Designと名付けられた立方体には冷却ファンが搭載されていない、「0dBA」ファンレス仕様。熱の上昇気流とヒートシンクデザインによる「自然対流」で、TDP95Wまでサポート。さらに92mm口径の冷却ファンを内臓することも可能で、サポートTDPは130Wまで拡大する。10本のヒートパイプは櫓状に組まれたMPJ(Multiple-heatpipe Pressing Joints)が採用され、これまでZALMANが培ってきた冷却技術の粋すべてが、「FX100」に詰め込まれているといっても過言ではない。
期待のUltimate Fanless CPU Coolerを早速検証していくことにしよう。
「FX100」を取り巻く、「No Fan」「No Dust」「No Maintenance」「No Cost」「No Vibration」「No Noise」計6つの特徴。そのひとつひとつをじっくりと検証していこう |
製品を見ていく前に、まずはパッケージをチェックしておく。近頃は環境配慮によるパッケージの簡素化が推進される風潮にはあるものの、アルミニウム放熱フィンで正六面体を成形する「FX100」は非常に繊細な作りだけに、ブリスターパッケージが採用されている。なおパッケージサイズは実測220×165×230mmだった。
地球環境への配慮から、採用ケースが大幅に減ったブリスターパッケージ。独特なデザインの製品が多いZALMANでは、未だこの梱包スタイルが継続中。輸送事故防止には致し方ない |
正六面体ヒートシンクの「FX100」。一見、内部がギッチリ詰まっているようにも思えるが、重量は意外にも770gで、殊更気にするほどのウェイトではない |
”正六面体ヒートシンク構造により、最小限の空間で最適の放熱面積を実現した”という「FX100」。だが、外観を見ただけでは一体どんな構造になっているのか皆目見当がつかない。今回は通常にも増してもじっくりと細部をチェックしていく必要がありそうだ。
トップ面のプレート中央には「ZALMAN CUBE」のプリント。ここを中心に上下・左右にはアルミニウム放熱フィンがレイアウトされている。なお、四隅のパーツはプラスチック製だった |
4方向から底面をチェック。受熱ベース部が中心部にレイアウトされていない事がわかる |