エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.248
2013.07.17 更新
文:GDM編集部 絵踏 一
次に計測を行ったのは、「Fire Strike」同様にDirectX 11に完全対応した3Dベンチマークソフト「Unigine Heaven DX11 Benchmark 4.0」だ。テッセレーションを駆使した最新の3D環境におけるオーバークロックの効果とはどれほどだろうか。なお、品質設定は プリセット設定より、“Basic”と“Extreme”を選択してそれぞれの計測を行った。
Unigine Heaven DX11 Benchmark 4.0“Basic” | |
Unigine Heaven DX11 Benchmark 4.0“Extreme” |
負荷が軽めの“Basic”ではどのクロックモデルも非常に高い数字を叩き出しているものの、やはり最もクロックの高いOCバージョンはリファレンス比で最大15%ほどのスコア差が安定して開いている。また、その差は“Extreme”では最大17%に拡大、パフォーマンスに不満が出た場合にも多少のカスタマイズで解消される可能性を示している。
なお、“Extreme”はかなりの高負荷にも関わらず、OCバージョンのAverage FPSが25FPSほどに留まっているのはさすが。重量級ゲームにおいても設定の微調整で快適ラインの30FPSを維持できるだろう。
ここからは実際のゲーム環境におけるテストで「H779QMT1GD」のパフォーマンスを測っていく。やはりクーポンコードが付属し、プレイ中の快適動作が謳われる「シムシティ」は外せないだろう。
品質設定は“ライティング”や“テクスチャー”、“影”などの基本設定をすべて最高レベルにセット。最も重い負荷がかかるように設定し、チュートリアルにあたる「入門ガイド」を3分間操作。1,280×720ドットと1,920×1,080ドットの2パターンの解像度で、「Fraps 3.5.99」を使用したフレームレート計測を行った。
シムシティ(1,280×720ドット) | |
シムシティ(1,920×1,080ドット) |
最も重い設定にも関わらず、どのモデルのスコアも良好。特に低解像度においては、出荷時クロック以上がMin FPSでも30FPS以上をマークしており、突発的な負荷がかかっても快適ラインを維持できている。さらに高解像度における動作クロックの違いは絶大で、リファレンスとOCバージョンの比較ではスコアがAverage FPSで30%以上、Max FPSでも20%以上上回った。基本的にHD 7790であればシムシティの快適プレイは疑いないものの、より安定した環境で遊びたい場合はカスタマイズの余地があるモデルを選びたい。
次はバイオハザード最新作「バイオハザード6」のPC版ベンチマークを使用して計測を行う。品質設定は初期設定のまま(最高品質)とし、解像度のみを1,280×720ドットと1,920×1,080ドットの2パターンに切替えてテストを行った。
バイオハザード6ベンチマーク |
こちらもシムシティ同様、高解像度環境であってもどのモデルも快適にプレイできるようだ。ただし動作クロックがスコアに与える影響は大きく、出荷時クロックとOCバージョンともに、リファレンス比でそれぞれ5%と14%ほどの大差をつけている。プレイ中に少しでももたつきたくない、という願望は誰しも共有するところなので、その場合はこうしたパフォーマンスモデルを手に取るといいだろう。
続いてはオンラインゲームタイトルより、来月に発売を控える大型MMORPG「ファイナルファンタジーXIV」の2期目タイトル“新生エオルゼア”のベンチマークテスト。品質設定はプリセット項目より“最高品質”をチョイスし、解像度を1,280×720ドットと1,920×1,080ドットの2パターンにセットして計測を行った。
ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク ワールド編 |
正直リファレンス比における出荷時クロックのスコアはあまりパッとしないのだが、さすがにコアクロックとメモリクロックの両方で差をつけるOCバージョンは効果アリ。高解像度環境でも10%以上のスコア差をたたき出している。高解像度での動作指標はどれも“快適”なのでひとまずHD 7790であれば安心だが、余裕をもたせたい場合は一手間のチューニングもオススメ。しっかりクロックアップの効果がでている。