エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.252
2013.07.29 更新
文:GDM編集部 絵踏 一
パフォーマンスの違いを生み出したオーバークロックは、当然発熱の増加やクーラーの稼働状況に影響を与えているはず。本項では「N780GTX Twin Frozr 4S OC」が搭載する「Twin Frozr 4S」の挙動をチェックしてみよう。
なお、計測には「3DMark」の“Extreme”プリセットを使用し、実行時における最も高い数値を高負荷時、逆に10分間何もせず放置した際の最低数値をアイドル時として「GPU-Z 0.7.2」によるチェックを行った。
GPU温度計測 | |
ファン回転数計測 |
アイドル時における“OC Mode”のGPU温度以外は大きな変化がなく、特にファン回転数はきわめてゆるやかな上昇を見せている。これは最小レベルの騒音値を維持するという「Twin Frozr 4S」の特性によるもので、GPU温度を許容範囲にとどめつつ静音で動作している。バラック状態のテストでも騒音が気になるシーンはほとんどなく、高負荷環境でもゲームプレイの邪魔になることはなさそうだ。
最後はテスト中の消費電力変化をチェックしつつ、「N780GTX Twin Frozr 4S OC」の検証をしめくくろう。ワンクリックでパフォーマンスモードにスイッチできる“OC Mode”は消費電力増にどれほど影響していたか、ワットチェッカーを使用して計測を行った。
なお、計測環境は上記と同様、「3DMark」の“Extreme”プリセット実行時における最も高い数値を高負荷時、10分間何もせず放置した際の最低数値をアイドル時に設定している。
消費電力計測 |
“OC Mode”状態では省電力モードに入りきらず、その影響がほぼ倍となったアイドル時の消費電力に現れている。その一方で高負荷時の消費電力増は26Wと現実的で、ハイエンド環境であれば無視できるレベルにとどまっている。“OC Mode”はクリック1つでON/OFFがきくということもあり、実際にプレイする時以外には切っておくのがスマートな使い方ということだろう。
静かなクーラーに遊べるパワフルさ。行き届いたメーカーチューンを求めるなら、MSIベストセラー仕様の「N780GTX Twin Frozr 4S OC」がオススメだ |
GeForce GTX 780は価格的にもGTX TAITANとGTX 680の間をきれいに埋めるGPUだけに、“ちょうどいいハイエンド”を求めていたユーザーにとっては嬉しい選択肢だ。それだけに出来のいいメーカーオリジナル仕様のカスタムモデルを待ち望んでいたという声も多かったはず。その点満を持しての登場となった「N780GTX Twin Frozr 4S OC」は、静音仕様の「Twin Frozr 4S」クーラーや「ミリタリークラス4コンポーネント」などMSIが誇る技術が見事に融合した、まさに“ベストセラー仕様”のモデル。「GAMING Series」のコンセプトを体現する高度な静音性はもちろん、安定動作やハイレベルなオーバークロッキングなど、魅力は尽きない。
特に70%のパフォーマンスアップが謳われるGTX 580世代からは、乗換えも効果抜群。長くパワフルに使える「N780GTX Twin Frozr 4S OC」は、新しく手に取るハイエンドモデルでベストな選択肢だ。