エルミタ的「一点突破」 Vol.30
2013.08.11 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕
Noctuaのパッケージへのこだわりは製品に対する自信の表れでもある。前回お届けした「NH-L9i」「NH-L9a」も小型CPUクーラーらしからぬ完璧なパッケージに感心させられたが、「NH-U14S」も完成度は高い。ふたを開くと3つの小箱が隙間なくぴったりと収められ、ひとつずつ取り出すと、中敷きの奥には冷却ファンが取り付けられた状態で「NH-U14S」本体が収まっていた。パッケージ素材は地球環境に配慮したペーパーベースで、唯一受熱ベース部のカバーのみプラスチックが使用されている。
パッケージサイズは実測220×200×150mm。リテンション等の同梱品は3つの小箱に収められ、その下にCPUクーラー本体が収納されている |
前置きが長くなったが、ここからは「NH-U14S」の外観からチェックをはじめていく。大型ヒートシンクデザインの印象が強いNoctuaだが、CPUソケット周辺の迷惑を顧みないその巨大な体躯は、時に扱いが困る事がある。一方で今回の「NH-U14S」は、近ごろ種類が増えた、メモリスロットへの干渉を憂慮した「ナロータイプ」のヒートシンクを採用。より万人にも扱い易い普及モデル設計を特徴とする。
ヒートシンクの各箇所を実測。ナロータイプだけに、幅は約52mmとなるほど狭い | |
ヒートシンク下部には段差がつけられている。なお上段から受熱ベースまでの距離は41mm |
スタイルこそ普及モデルとはいえ、強気な価格設定は致し方なく、手に取るだけで「普及価格帯モデル」とは大きく異なるずっしりとした重量感と、確かな工作精度から「Noctuaプレミアム」を強く感じる事ができる。
Noctuaの見慣れた大型ヒートシンクに比べると、かなりスリムに設計されている。CPUソケット周辺のクリアランスを確保するためには、この程度の薄型化が必要というワケだ | |
最上部の放熱フィン中心部には、Noctuaのロゴとロゴマークがさりげなくあしらわれている | |
鏡面仕上げの受熱ベース部。最厚部は実測で約16mmだった |