エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.258
2013.08.17 更新
文:GDM編集部 池西 樹/松枝 清顕
ベーシックテストが終了したところで、まずはCINEBENCH R11.5を使い、CPUのパフォーマンスからチェックしていこう。
CINEBENCH R11.5(pts) |
AMD FXシリーズは、コア数でパフォーマンスを稼ぐBulldozerアーキテクチャを採用しているため、シングルコアは1.19ptsとやや低調。一方、マルチコアでは、シングルコア比約6.6倍の7.79ptsまでスコアを伸ばし良好な結果。マルチスレッドに最適化されたアプリケーションやゲームでは、優れたパフォーマンスを発揮してくれることだろう。
続いて定番の3Dベンチマークソフト「3DMark 1.1.0」を使い、GPU性能を確認していこう。計測用のテストには、ハイエンドグラフィックスカード向けの「Fire Strike」を選択。また、より高負荷な環境を想定し“Extreme”プリセットでも計測を行なった。
3DMark 1.1.0 「Fire Strike」 | |
3DMark 1.1.0 「Fire Strike:Extreme」 |
マルチGPUに最適化されている3DMark系ベンチマークらしく、Graphics scoreは“標準”で14,618、“Extreme”で6,708といずれも非常に優秀。総合結果も、それぞれ8,555、5,704と高いスコアをマークし、AMD最上級の性能を遺憾なく発揮している。
次にテッセレーションを駆使したDirectX 11完全対応の3Dベンチマークソフト「Unigine Heaven DX11 Benchmark 4.0」のスコアも確認しておこう。なお品質設定は、プリセットから“Basic”と“Extreme”を選択して計測を行った。
Unigine Heaven DX11 Benchmark 4.0(fps) |
比較的負荷の軽い“Basic”はもちろん、重量級の“Extreme”でもAverage FPSが50fpsを超えているのはさすが。Min FPSも32.1fpと22.8fpsで、大きなパフォーマンスの低下は見られず、重量級ゲームやフルHDを超える超高解像度環境でも、簡単な画質調整で快適なゲームプレイを実現できる。Radeon HD 8990は、標準で5ポートの出力インターフェイスを備えているため、ディスプレイを追加してマルチ画面でゲームを楽しむのもいいだろう。
ここからは実際のゲーム環境に即したベンチマークを使い、パフォーマンスをチェックしていこう。まずはDirectX 11世代のゲームベンチマーク「LostPlanet2ベンチマーク」から。品質設定は「アンチエイリアス」を“CSAA32X”、それ以外をすべて“High”の最高設定にセットし、解像度は1,280×720ドットと1,920×1,080ドットで測定している。
LostPlanet2ベンチマーク(fps) |
最高品質の描画設定にも関わらず、1,920×1,080ドットで71.9fpsと、Radeon HD 8990はまだまだ余力を残している。また1,280×720ドットでは、CPUがボトルネックとなり、スコアが頭打ちになっていることから、GPUの実力を最大限に引き出したいなら、最低でもWQXGA(2560×1600ドット)クラスのディスプレイを用意したい。