「Carbide Air 540」で実際に組み込みを行ってみる

最後のセッションでは、「Carbide Air 540」を使い、実際にPCを1台組み込んでみよう。PCの構成パーツをマウントさせていくことにより、内部が2層に分かれた「デュアルチャンバ設計」の優位性をさらに探っていく。
　なお今回の組み込みにあたって、可能な限りCORSAIRブランドのパーツをチョイスしてみた。多くのPCパーツメーカーが提唱するトータルソリューション。特にCORSAIRは、PCケースのみならず、本来の得意部門であるメモリ、電源ユニットも豊富にラインナップされている。さらにオールインワン水冷ユニットを自作市場に根付かせた功労者であることも忘れてはならない。

トップ部に140mm口径ファン×2基を搭載してみる

まずは手始めに、トップ部の冷却ファン増設スペースに、140mm口径ファン2基をマウントしてみる。どうしても240mmサイズラジエターの指定席的な感は強いものの、冷却能力にひけをとらず扱いやすい、空冷サイドフロー型CPUクーラーをチョイスする人は少なくないだろう。その場合排気用としてチョイスしたのが「AF140 QUIET EDITION」（型番：CO-9050009-WW）だ。

	CORSAIR「AF140 QUIET EDITION」（型番：CO-9050009-WW）・・・静音性と風量を重視した140mm口径ファン。回転抵抗を軽減するハイドロリックベアリングを採用し、回転数1,150rpm、風量67.8CFM、騒音値24dBAで、フレームの四隅にはノイズを抑える防振ラバーマウントが採用されている。なおレッドの他、ブルー、ホワイトのカラーリングが付属し、好みに合わせて交換が可能
ラジエターが似合うとは言ったものの、140mm口径ファン×2基を搭載してみた。内外装ブラックにはレッドのカラーリングがカッコイイ

せっかくなのでフロント＆リアファンも交換してみる

「AF140 QUIET EDITION」の”レッドカラーリング”は内外装ブラックに良く似合う。こうなるとトップ排気ファンだけでは飽き足らず、標準で搭載されているにも関わらず、フロント吸気140mm口径ファン×2基とリア排気140m口径ファン×1基も、”レッドカラーリング”にしてしまおう。

標準搭載の140mm口径ファンも十分に仕事をこなしてくれるが、トップファンのレッドカラーリングを見てしまうと交換したくなる。出費はかさむが、徐々にドレスアップしていくのも手だ

リア140mm口径ファンも「AF140 QUIET EDITION」のレッド仕様に。リング自体は排気面寄りに固定されているため、搭載方向によっては「チラリ」としか見えないものの、この「チラリ」がまたイイ

マザーボードとオールインワン水冷ユニットを搭載する

ここからは少々ピッチを上げ、マザーボードとオールインワン水冷ユニットを組み込んでみよう。先ほどトップ部に140mm口径ファン「AF140 QUIET EDITION」を取り付けたばかりだが、早くもこれを取り外し、オールインワン水冷ユニット「H100i」をマウントしてみることにする。ちなみにチョイスした「H100i」に搭載される冷却ファンは120mm口径（240mmサイズラジエター）だが、140mm口径ファンタイプで280mmサイズラジエターの「H110」も搭載する事ができる。なお組み込みテストに使用したマザーボードは以前検証記事をお届けしたMSI「Z87 MPOWER MAX」だ。

一般的な組み込み手順とはやや違うものの、PCケースの性格や構成パーツにより、自由に組み込めばいい
	MSI「Z87 MPOWER MAX」・・・Intel Z87 Expressチップセットを搭載するATXマザーボード。これについては以前詳細レビューをお届けしているので、もはや説明不要。検証記事を参照されたし
	CORSAIR「H100i」・・・120mm口径ファン×2基搭載で240mmサイズラジエターを採用する、オールインワン水冷ユニット。ポンプ一体型水冷ヘッドはヘッド部が発光するギミック付き。メンテナンスフリーで長期5年保証付き
240mmラジエターサイズ「H100i」の120mm口径冷却ファン2基もレッドカラーリングにすべく、「SP120 PWM Quiet Edition」に換装。ここまでくれば、徹底しなければ気が済まない
薄型ウォーターブロックを使用するだけあって、CPUソケット周りは空きスペースが広い。空冷大型CPUクーラーに比べると実にスマート。トップおよびリアに搭載される冷却ファンにより、MOSFET周辺の排熱も十分に行われることだろう

やっぱりメモリは「DOMINATOR PLATINUM」でしょう

CORSAIRブランドで統一するなら、メモリはやはり最上位「DOMINATOR PLATINUM」シリーズになるだろう。ハードウェアとしてのアピールのみならず、カスタマイズ可能な「LED Lighting Effects」が搭載される等、ちょっと気になるメモリだ。

CORSAIR「CMD32GX3M4A1866C9」・・・「DOMINATOR PLATINUM」シリーズに属するDDR3-1866MHz（PC3-15000/CL-9-10-9-27） 容量32GB（8GB×4）メモリ。XMP、システム統合管理ツールCorsair Linkに対応する