エルミタ的業界インタビュー「オピニオン」 Vol.16
2013.10.22 更新
文:GDM編集部 Tawashi / 池西 樹
続いて、「虎徹」の冷却性能について検証を行っていこう。負荷アプリケーションには「OCCT 4.4.0」を使い、比較対象にはIntel純正CPUクーラーを用意。また検証用CPUにはIntel Core i7-4770Kを使い、定格運用とUEFIプリセットから4.4GHzにオーバークロックした状態の2種類の測定を行っている。なおテストPCの詳細スペックは以下の通り。
CPU温度(室内温度27.5℃) |
定格運用の結果を確認するとアイドル時で7℃、高負荷時は21℃と大きな差がついた。Ivy Bridge以降のIntel製CPUでは、ヒートスプレッダの問題からIntel純正クーラーでは冷却性能が不足気味。定格運用でもCPUクーラー交換のメリットは大きいことがわかる。またオーバークロック時の温度も83℃で安全圏内。十分常用できるレベルに収まっており、冷却性能の高さが伺える。
ファン回転数(室内温度27.5℃) |
600rpm前後まで回転数が落ちるアイドル時はほぼ無音。1,300rpmまで回転数が上昇する高負荷時には、多少の風切り音は発生するものの、こちらもPCケースに収納してしまえば十分押さえ込めるレベルだ。騒音と冷却性能のバランスが非常によく、回転数を細かく調整をすることなく、初心者でも安心して利用できる。
高価なハイエンド空冷や240mmラジエターの水冷モデルなら、さらに冷却性能の高い製品は存在するのも事実。しかし、3,000円前半で購入できるコストパフォーマンス製品として考えれば非常に優秀。他社メーカーの製品を脅かす後発らしい製品に仕上がっている。