エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.274
2013.10.29 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕
快進撃とはこのことか。ここ数年、ZALMANからリリースされる売価5,000円クラスのミドルタワーPCケースは、自作市場から高い支持を集め続けている。さらに新製品リリース後の世代交代も上手にやってのけ、ライバルメーカーからは手強い相手と一目置れているに違いない。御多分に洩れず、自作PC業界もデフレが長く続いているが、これまで主流だった売価10,000円台クラスのPCケースを主役から引きずり下ろし、市場の様相を変えてしまったZALMANの低価格帯PCケースには「お値段以上」の魅力があるに違いない。
そこで以前取り上げた「Z9 PLUS」シリーズ(売価5,980円)から、約1年振りに同価格帯の「Z3 PLUS」を徹底検証してみたい。
Z3 PLUS 市場想定売価税込4,980円前後(発売中) 製品情報(株式会社アスク)(ZALMAN TECH) |
「Z3 PLUS」は市場想定売価税込4,980円の低価格帯PCケースだが、単なるローコストモデルではない。特に外観上で気付くのは、このクラスでも左サイドパネルにはアクリル窓が標準装備されている点だろう。
なかなかの存在感で配置された「Z3 PLUS」のロゴもどこか洗練されて嫌味がない、アクリル窓仕様の左サイドパネル |
標準装備のアクリル窓は、PCケース全体をシャープに見せる斜めのデザインカットが施され、とても5,000円を切る売価のPCケースには見えない。一昔前の廉価版PCケースは、どこかチープ感漂うモデルが多かったが、ZALMANが放つ一連のローコスト・ミドルタワーPCケースはそれを感じさせない。
PCケースは内部設計が最も重要ではあるが、まずは自作派の所有欲を満たす事を怠らないZALMANの完成度の高さは、これまでの成功における重要なポイントのひとつではないだろうか。
Z3 PLUSシリーズにはブラックモデルの他にホワイトモデル「Z3PLUS-WHT」もラインナップ。ちなみに白に塗装されているのは外装パネルのみで、内部は共通のブラックシャーシが使用されている |