エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.312
2014.03.29 更新
文:GDM編集部 池西 樹
リファレンスをはるかに超える、8pin×2・6pin×1の補助電源コネクタを搭載する「R9 290X LIGHTNING」。6pin×1は補助的な役割が強く、実際にコネクタを接続しなくても動作させることはできるものの、その消費電力が気になる読者は少なくないだろう。そこで、「OCCT 4.4.0:GPU Test」を使い、実運用時の消費電力を計測してみることにした。
動作クロックは出荷時のカスタマイズクロック(以降:標準)、定格クロック相当(以降:定格相当)、コア1,170MHz動作時(以降:OC)の3段階を選択。「OCCT 4.4.0:GPU Test」実行時の最高値を高負荷時、起動直後10分間放置した際の最小値をアイドル時に設定し、ワットチェッカーを使い測定している。
消費電力(W) |
電源回路に高効率なコンポーネントを採用しているためか、高負荷時の消費電力は「標準」で227.9W、「OC」でも265.4Wと予想外におとなしめ。グラフィックスカード自体の消費電力は、最大でも200W台で収まる計算で、空冷環境での運用なら、OC時でも6pinコネクタは不要。電源ユニットも標準的な600W~800Wクラスを用意してやれば、十分賄うことができるだろう。
次に「OCCT 4.4.0:GPU Test」実行時のGPU温度とファン回転数を計測し、オリジナルクーラー「TriFrozr」のポテンシャルを確認していこう。3連ファンと大型ヒートシンクで構成される巨大クーラーはどのような性能を発揮してくれるのか楽しみだ。
GPUコア温度(℃)/室温24.1℃ | |
ファンの回転数(rpm) | |
ノイズレベル(dBA)/室内ノイズ32.3dBA |
強制的に100%の負荷を掛ける、グラフィックスカードにはかなり過酷なテストにも関わらず、「標準」や「定格相当」では最大62℃、消費電力が40W以上増加している「OC」でも67℃までしか上がらず、冷却性能にはまだまだ余裕がある。さらに電圧を引き上げ、ピーキーなチューニングをした場合でも冷却性能が不足する心配はないだろう。
またファンの回転数は、「標準」は1,600rpm台、「OC」では1,824rpmまで上がるため、バラック状態ではやや風切音が気になる印象。とは言え、ケースに収納してしまえば封じ込められるレベルで、通常運用に支障をきたすことはない。