エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.314
2014.04.03 更新
文:GDM編集部 池西 樹
画像でのチェックが終わったところで、ここからはベンチマークソフトを使い、まずはシングル動作時のパフォーマンスを確認していこう。公称スペックにどこまで肉薄できるのか楽しみだ。
ちなみに今回使用するベンチマークソフトは、「AS SSD Benchmark 1.7.4739.38088」「CrystalDiskMark 3.0.3」「HD Tune Pro 5.50」「ATTO Disk Benchmark 2.47」の計4種類。テストはOS、ドライバ、ベンチマークソフトのみをインストールしたシステム用HDDを別途用意。テストドライブにはデータを書き込まないクリーンな状態で実行し、ピーク性能を計測している。なお詳細なテスト環境は以下の通り。
まずは「AS SSD Benchmark 1.7.4739.38088」にて、基本パフォーマンスと圧縮率による影響を確認していこう。
AS SSD Benchmark 1.7.4739.38088総合ベンチマーク | |
AS SSD Benchmark 1.7.4739.38088:Compression-Benchmark |
「Compression-Benchmark」を確認すると、読込は約510MB/sec、書き込みは約490MB/secでほぼ安定しており、シーケンシャルアクセスは圧縮率の影響をまったく受けていない。また総合ベンチマークのスコアも高速SSDの目安とされる1,000ポイントを上回り、ハイエンドモデルと十分渡り合える性能を備えている。
続いて「CrystalDiskMark 3.0.3」を使い、圧縮率の違いによるランダムアクセスへの影響について確認していこう。データサイズは1000MBに固定し、圧縮率の低い「デフォルト (ランダム)」、圧縮率の高い「All 0x00 (0Fill)」「All 0xFF (1Fill)」の3種類のテストデータでベンチマークを行っている。
【デフォルト (ランダム)】 | 【All 0x00 (0Fill)】 |
【All 0xFF (1Fill)】 |
シーケンシャルアクセスはもちろん、512K、4K、4K QD32ともデータの違いによる有意な差は見られず、「VTX460-25SAT3-240G」は、圧縮率の影響を受けないSSDと結論づけていいだろう。よって、以後のベンチマークではテストデータ「デフォルト(ランダム)」のみに絞って、計測を行うことにした。
引き続き「CrystalDiskMark 3.0.3」を使い、データサイズによるパフォーマンスの違いを中心にベンチマーク結果を確認していくことにしよう。
【50MB】 | 【100MB】 |
【500MB】 | 【1000MB】 |
【2000MB】 | 【4000MB】 |
データサイズ50MBの4Kランダムアクセススコア(IOPS) | |
データサイズ50MBの4K QD32ランダムアクセススコア(IOPS) |
まずシーケンシャルアクセスを確認すると、読込は最高520MB/sec、書込523MB/secで、いずれも公称値まであと一歩。これまでの経験上、公称値よりも低目に出ることが多いテストであることを考慮すれば、十分合格点と言っていいだろう。次にランダムアクセスを確認すると、4K読込27MB/sec、書込150MB/sec、4K QD32読込345MB/sec、書込365MB/secをそれぞれ計測。ちなみに4K QD32の数値をIOPS換算すると、読込は83,500 IOPS前後、書込は90,000IOPS前後で、こちらもほぼ公称値通り。特にOSやアプリケーションの起動で重要なランダムアクセスを得意としているようで、起動ドライブに使用すれば大いにその力を発揮してくれるはずだ。
またシーケンシャル、ランダムともベンチマーク結果のブレが少ないのも特徴。実際の運用でも、安定したパフォーマンスが期待できる。