エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.321
2014.04.26 更新
文:GDM編集部 池西 樹
ここからは各種ベンチマークソフトを使ったパフォーマンスチェックに移ることにしよう。まずは「Windows 7エクスペリエンスインデックス」による基本性能の確認から。
Windows 7エクスペリエンスインデックス |
グラフィックスの“4.8”を除けば、いずれも6.0を超える上々のスコア。実際に操作をしていても、省電力プロセッサにありがちな“もっさり感”はなく、キビキビと軽快に動作する。またCeleron G1820T(以降G1820T)やA4-6300との比較では、メモリとグラフィックスで若干差が大きいものの、それ以外はいずれもその差0.3ポイント以下。基本性能は、デスクトップ向けローエンドCPU(APU)とも十分に渡り合えることがわかる。
続いて、定番のCGレンダリングソフト「CINEBEHCN R15」を使い、CPUコアの性能をチェックしていくことにしよう。テストはシングルコアとマルチコアの2種類を選択している。
CINEBENCH R15(cb) |
シングルコアは、2.05GHzという低クロック動作が災いして、最高3.90GHzまでクロックが向上するA4-6300の約半分程度、G1820Tとの比較では約45%程度と伸び悩む。一方、マルチコアでは4コアの実力を遺憾なく発揮し、A4-6300との比較では約18%上回る結果。G1820Tとの比較でも9割程度までスコアが上昇し、マルチスレッド対応アプリケーションなら、省電力プロセッサということを意識することなく使用できるだろう。
「AM1」プラットフォームでは、既存のデスクトップ向けと違い、メモリチャネルがシングルに制限されている。そこで「Sandra 2014 SP2」の「メモリ帯域」と「メモリレイテンシ」を使い、どの程度影響があるのか確認しておこう。
Sandra 2014 SP2:メモリ帯域(GB/sec) | |
Sandra 2014 SP2:メモリレイテンシ(ns) |
帯域幅はA4-6300の約6割、G1820Tの約4割程度と低調な結果。レイテンシもA4-6300より約3割、G1820Tとの比較では2倍以上遅く、純粋なメモリ性能では、シングルチャネルによる影響がかなり大きいことがわかる。