エルミタ的一点突破 Vol.32
2014.05.10 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕
空冷にこだわるオーバークロッカー御用達パーツメーカー、Noctuaより、新世代フラッグシップモデル「NH-D15」が登場。本社直送で編集部に届けられた評価サンプルを用い、久々の「一点突破」をお届けしよう。
そもそも「NH-D15」は、昨年行われた「COMPUTEX TAIPEI 2013」のブースでお披露目された、「D-Type CPU Cooler」に該当するサイドフローモデル。展示モデルと製品版を見比べてみると、大きな変更点は見出せず、ほぼそのままの形で市場に投入されている。既存モデル「NH-D14」がベースとされ、ヒートシンク形状を改良。加えて搭載される冷却ファンも強化されている。ただでさえ強力な冷却性能を誇る「NH-D14」に、さらなる性能を求めて企画・設計されたモデルとあって、国内外の自作派からは大いに注目を集めている。
昨年の「COMPUTEX TAIPEI 2013」ブースレポートでもご紹介した、「NH-D15」のプロトタイプモデル「D-Type CPU Cooler」。お披露目から10ヶ月以上の熟成期間を経て、まさに満を持してのデビューと相成った |
空冷最強モデルを狙う「NH-D15」は、どんな性格の製品なのだろうか。まずはスペック表の数値から読み解いてみよう。
Noctua「NH-D15」 実勢価格約15,000円(発売中) 製品情報(Noctua) |
冒頭触れたように、これまでのフラッグシップモデル「NH-D14」をベースに設計された「NH-D15」は、型番が「14」から「15」に変わり、上位モデルである事が容易に想像できる。これが意味するのは標準搭載ファンの口径だ。
「NH-D14」に付属するのは、「NF-P14」(140x140x25mm)と「NF-P12」(120x120x25mm)だが、「NH-D15」では140x150x25mmの異型ラウンドファン「NF-A15 PWM」を採用。2基の140×150×25mmファンをマウントする事で、エアフロー能力が向上されている。またデュアルタワー式ヒートシンクというスタイルは同一ながら、放熱フィンの形状や下部に段差を設けた外観デザインも刷新し、似て非なる大型サイドフローを完成させた。
空冷にこだわりつづけるNoctuaの最新作「NH-D15」。概要を掴んだところで早速検証を開始しよう。