エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.332
2014.06.01 更新
文:GDM編集部 絵踏 一
「GA-Z97X-Gaming G1 WIFI-BK」の各種設定は、GIGABYTEの総合ユーティリティ「GIGABYTE APP Center」を使用すればOS上からもカスタム可能。システムの状態をモニター・チューニングできる「EasyTune™」のほか、スマートフォンやタブレットと連携できる「Cloud Station™」など、きわめて便利なアプリケーションが揃っている。
最後はストレスベンチマークテスト「OCCT 4.4.0」を使用して、システムの消費電力を確認しておこう。テスト項目は「CPU:OCCT」を選択し、10分間動作させた際の数値を高負荷時、何もせず放置した際の数値をアイドル時として、ワットチェッカーによる計測を行った。
「OCCT 4.4.0」実行時の消費電力 |
今回「GA-Z97X-Gaming G1 WIFI-BK」を動作させるにあたっては、TDP84WのCore i7-4790を使用した。アイドル時には省電力機能が働くため44Wに収まっているが、高負荷時においても最小構成ながら138Wと優秀な結果になった。起動時間の長い中核マシンのマザーボードとして、存分に働いてくれるだろう。
いまやメインストリームモデルにも高信頼性を謳うモデルが増えたこともあり、この分野での差別化は徐々に難しくなってきた感がある。事実、ハイグレードの代名詞でもあったGIGABYTEの「Ultra Durable™」は、Intel 9シリーズでは全モデルが対応することから、中堅シリーズの名称として採用されている。それでは上位モデルは何が違うのか、GIGABYTEはその解答として、今回「BLACK EDITION」という新レーベルを用意してきた。
7日間(168時間)に渡る長時間のサーバー級ストレステストを全品に課して出荷するという、流通の常識とは真逆のアプローチ。出荷台数が限定されてしまうというデメリットから、なかなか実現しそうになかったアイデアだが、事実信頼性の証明としてこれ以上のものはないだろう。理論上初期不良などのトラブルもきわめて発生しにくく、製品に5年間もの長期保証が用意される理由も分かろうというものだ。
徹底した連続運用による、出荷前からの戦いを制した精鋭モデル。GIGABYTEの「BLACK EDITION」は、高信頼性の時代における新しい旗手になりそうだ |
その「BLACK EDITION」の中にあって、高機能をウリとするゲーミングモデルは「GA-Z97X-Gaming G1 WIFI-BK」ただ一つ。4-Wayも可能なマルチグラフィックスやKiller NICとIntelチップのデュアルLAN、オンボード最高峰の「G1™ Audio」など、いわば“全部入り”の完成度を誇っている。
今後はハイレベルな常用オーバークロックが可能と噂される、現行「K」シリーズCPUの後継「Devil’s Canyon」など、CPUでも注目モデルが登場予定。妥協のないハイエンドマシンを構築するにあたって、強靭なマザーボードを求めるなら“超高耐久”を証明した「BLACK EDITION」が最良のパートナーになるだろう。