エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.348
2014.08.13 更新
文:GDM編集部 池西 樹
「ARC 100」シリーズでは、ダーティ状態でのパフォーマンス劣化が少ないのもウリの1つ。そこでデータを強制的に書込、空き容量が逼迫した状態での性能についても確認をしておこう。テストには指定量のデータを書込、ドライブを断片化する「スペースデデフラグ」を使用。データ使用率を30%、60%、99%の3段階に調整した状態で測定を行った。
「スペースデデフラグ」を使い強制的にデータを書込。データサイズはより実データに近い環境を再現するため「乱数可変0~4MB」を選択している | |
使用率30% | 使用率60% |
使用率99% |
クリーン状態 | 使用率30% |
使用率60% | 使用率99% |
クリーン状態 | 使用率30% |
使用率60% | 使用率99% |
まず「AS SSD Benchmark 1.7.4739.38088」のスコアを確認すると、使用率99%でもパフォーマンスに影響はなく、総合スコアは1,000ポイントを上回る。また「CrystalDiskMark 3.0.3b」では、シーケンシャル読込が若干低下するものの、それ以外のスコアはいずれも変化なし。特に4K QD32は読込・書込とも高速な転送速度を維持しており、起動ドライブには最適なチョイスとなるだろう。
新生OCZブランド初のエントリー向けSSDとしてリリースされた「ARC 100」シリーズ。インハウスコントローラ「Barefoot 3 M10」と、A19nm MLC NANDという組み合わせを採用することで、ベンチマークによっては公称値を上回るスコアを計測。特にランダムアクセスは、ハイエンドSSDにも比肩しうる性能を備え、OSやアプリケーションの起動ドライブには最適なチョイスとなるだろう。
「Barefoot 3」コントローラらしく、ランダムアクセスを得意とする「ARC 100」シリーズ。実運用時のパフォーマンスにこだわるならオススメの製品だ |
また1日あたり20GBの書き込みに3年間耐えられるという優れた耐久性や、使用率99%という過酷な環境でもパフォーマンス低下が少ない安定性は、競争が激しいエントリー向けSSDの中でも存在感は充分。これまで低価格モデルではやや苦しい戦いを強いられてきたOCZブランドだが、「ARC 100」シリーズの登場により、一気に巻き返しを図ることができそうだ。