George氏:
対応するフォームファクタは異なりますが、同じレイアウトの「Carbide Air 540」から、48%の小型化に成功しました。Mini-ITXサイズのマザーボードなら、グラフィックスカード用の「Hydro Series HG10」とCPUの水冷キットをダブルで搭載させることも可能です。
また、ワールドワイド向けのモデルということで筺体素材はスチールやラバー、プラスチックを採用していますが、日本のような外観デザインを重視する市場向けに、アルミフェイスモデルの提供も真剣に考えています。
昨年発売のヒット作「Carbide Air 540」との比較。小型化に加え低価格化にも成功している
編集部:
ちょうど1年前の「COMPUTEX TAIPEI 2013」で公開されたのが「Carbide Air 540」でした。そして今年は「Carbide Air 240」です。その間1年ありますが、どのあたりで「Carbide Air 240」の開発がスタートしたのですか?
George氏:
たしか2013年の9月でした。ちょうど「Carbide Air 540」をリリースして2~3カ月が経ち、ユーザーからの要望が各国のブランチからフィードバックされて来る時期です。一番のリクエストはもっと小さいモデルが欲しい。それから横に倒して使いたい、といったものでした。
編集部:
こうなると皆が期待していると思いますが、Mini-ITX対応モデルも・・・。
George氏:
もちろん。無事「Carbide Air 240」を発売したあと、2~3カ月ほど市場の反応を見て考えますよ(笑)。
フロント中央のCORSAIRロゴは、ケースの置き方によって向きを変更することができる
編集部:
「Carbide Air 240」のように派生モデルが発売されるというのは、最初に出た「Carbide Air 540」がヒットしたからでしょうか。
編集部:
「Carbide Air 540」も「Carbide Air 240」も、最大のポイントはマザーボードトレイを中心に左右に分かれた「デュアルチャンバー」構造です。今年のCOMPUTEXでは、他社メーカーのケースでも似たような構造がいくつか見られました。そもそも、あのような発想がどこから出るのかを教えてください。
George氏:
「Carbide Air 540」をなぜ作ろうと思ったのか。それは、PCケースにとってベストなクーリングとは何なのか?と考えたからです。そこで、まずは当時冷却性能に定評があった、Cooler Masterの「HAF X」とSilverStoneの「Fortress SST-FT02B-W」を購入し、隅々まで研究をしました。その結果、いろいろ面白いことが分りました。ひとつの結論として、昨今のハイエンドPCでは、グラフィックスカードの冷却がやはりキーポイントだろうということです。