エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.353
2014.09.03 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕
ここまで「Air 240」の外装および内部構造をチェックしてきたが、兄貴分「Air 540」同様、実にCORSAIRらしい個性的なPCケースという印象を持った。次に実際にPCの組み込みを行い、作業のし易さや搭載後の空きスペース、さらに組み込み時の注意点等を細かくチェックしていく。「Air 240」の出来映えを推し量る、重要なセッションのスタートだ。
まずはマザーボードをマウントし、空きスペースの確認を行う。今回搭載テストに用意したのは、GIGABYTE「GA-Z97MX-Gaming 5」だ。型番からも分かる通り、Intel Z97 Expressチップを搭載するMicroATXのゲーミングマザーボードで、サイズは規格通り244×244mmの正方形基板を採用する。
さて計測のポイントだが、気になる空きスペースは基板上部とトップパネル、さらに基板右端とフロントパネル(シャーシ)までの距離だ。前者は冷却ファンまたはラジエターの搭載可否、後者は拡張カードの有効スペースに大きく関わってくる。
次にCPUクーラーの有効スペースを計測してみたい。CORSAIRの製品情報を確認すると、CPUクーラーの有効高は120mmまでと記載されている。見た目より少々控えめな数値に感じるため、実際に計測してみたところ、やはり120mm程度が無難。なるほどリア増設ファンが80mm口径である事を考えれば合点がいく。ここは高さ120mm以下のCPUクーラーを探すより、ポンプ一体型で小型ウォーターブロックが主流のオールインワン水冷ユニット推奨と解釈すべきかもしれない。
画像はマザーボード基板からの計測だけに、そこそこ有効スペースがあるように見える。しかし実際にCPUソケットからの計測では、130mmには届かない程度。トップフロー型空冷という選択肢はあるものの、ここはオールインワン水冷ユニットをチョイスすべきか |
電源ユニットの有効搭載スペースは、「AX1500i」の奥行寸法と同じ225mmが公称最大値となっている。さて搭載テストに用意したのは、以前詳細検証をお届けしたCORSAIR「RM850」(850W/80PLUS GOLD)だ。135mm口径ファンを搭載する奥行き180mmのフルモジュラータイプだが、実際に搭載してみたところ、もちろん問題なく収める事ができた。また搭載後の空きスペースを確認したところ、約190mm程の空間がある。どうやら公称225mmは、だいぶ遠慮がちな数値であるようだ。
奥行き180mmのCORSAIR「RM850」をマウント。縦置きはいかにもコンパクトなPCケースらしい。なお冷却ファンはサイドパネル側にマウントさせ、通気孔によりストレスなく吸気する事ができる | |
搭載スペースは公称225mmだが、180mmの電源ユニット搭載時でかなりの空きスペースが確認できる。余ったケーブルを収納する場所として有効に活用したい |