エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.368
2014.10.31 更新
文:GDM編集部 池西 樹
続いて、ローエンドチップセットIntel H81 Expressのストレージ性能を確認していこう。SSDには、PLEXTOR「M6 PRO」の256GBモデル「PX-256M6Pro」を使い、ベンチマークには「CrystalDiskMark 3.0.3b」をチョイスした。
Pentium G3258 | Pentium G3258 OC |
Celeron G1820T | Core i7-4970K |
シーケンシャル、ランダム、いずれも公称値に近いスコアが出ており、Intel H81 Expressチップでも、SATA3.0(6Gbps)SSDのポテンシャルを最大限に引き出すことができる。またCPUの違いによるスコアへの影響がないのも、ローエンドCPUを選択するユーザーには、大きなポイントになるだろう。OSやアプリケーションの起動など、ストレージ性能は体感速度に直結するため、予算が許す範囲で、高速なものを選択しておきたい。
最後に消費電力について確認しておこう。計測は「3DMark」実行時における最も高い数値を高負荷時、起動直後10分間放置した際の最低値をアイドル時に設定している。
消費電力(W) |
アイドル時の消費電力は、GPUコア電圧が盛られているG3258 OCが37.7Wとやや高め。i7-4790Kもコア数の多さが裏目に出たためか、G3258やG1820Tよりは約2W高く、省電力機構だけでは埋められない差があることがわかる。
続いて、高負荷時の結果を確認すると、TDP35WのG1820Tの優秀さが光る結果。今回のテストでは、唯一60Wを超えることはなく、低容量のACアダプタ駆動でも全く問題ないレベル。常時起動PCを検討しているなら、第一候補となるCPUだ。またG3258とG3258 OCを比較すると、消費電力は約30W増加。しかし元々の消費電力が低いこともあり、i7-4790Kよりは約20W低く、冷却性能や電源にはそれほど気を使う必要なないだろう。
今回はコストパフォーマンスを重視したエントリーマザーボード、「H81M-HDS」にスポットを当てて検証を進めてきた。2ポートのSATA3.0(6Gbps)や、PCI-Express3.0への非対応など、チップセット自体の制限もあり、機能や拡張性で見劣りする面があるのは事実。しかし、4フェーズの電源回路や、追加チップによるUSB3.0の増設、さらに多機能なUEFIなど、ASRockらしいツボを抑えた装備により、セカンドマシンや常時起動の省電力PCはもちろん、ライトユースならメインPCとしても充分なパフォーマンスを備えている。
ASRock独自機能により、“遊べる”マザーボードに仕上げられたASRock「H81M-HDS」 |
またワークステーション向けXeon E3シリーズや、Devil’s CanyonなどCPUサポートも充実。さらに「Non-Z OC」機能により、Kシリーズのオーバークロックにも対応するなど、“遊べる”要素も備える「H81M-HDS」は、いい意味で期待を裏切る秀逸なエントリーマザーボードに仕上げられていた。