エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.371
2014.11.15 更新
文:フリーライター・石川ひさよし
ここからは実際のゲームタイトルで検証していこう。まずは定番FPSタイトルの「バトルフィールド4」。フレームレートは「Fraps」で計測し、使用シーンはキャンペーンモードの「TASHGAR」の冒頭にある自動車で移動する自動進行する場面を用いた。解像度は1,920×1,080ドットのフルHD、画質設定は”最高”を選択している。
バトルフィールド4(fps) |
Frapsによる手動での計測になるが、使用シーンにランダム要素が少ないため、複数回計測してもフレームレートのバラつきは比較的少ない。Average FPSで見ると、リファレンス対定格が4%の向上で、リファレンス対OCが7%の向上となり、ほぼクロックに比例した結果だ。フレームレートで見ると100MHzごとに3fps程度向上しており、オーバークロックの効果は決して無視できない値となっている。同時に、Min FPSで見ると60fpsに対して十分な余裕があることから、60Hz対応の一般的なフルHDディスプレイと組み合わせた際、V-SYNC(垂直同期)をオンにすればスムーズな描画が得られるだろう。
次のテストはDirectX 11対応のオープンワールドゲーム「Watch Dogs」だ。こちらも画質設定を”最大”に設定し、解像度は1,920×1,080ドットとした。使用シーンは、ゲーム開始後にしばらくプレイしたところで自動車に乗る場面があり、ここを用いた。バトルフィールド4と同様に、フレームレートの計測は「Fraps」を用い、1分間の計測を5回繰り返して平均を算出している。
Watch Dogs(fps) |
使用シーンにランダム要素が多いため、フレームレートは大きくバラける傾向にあるが、Average FPSではそれなりに整った結果が得られた。向上率はバトルフィールド4の際と同様で、リファレンス対定格が4%、リファレンス対OCが7%程度。フレームレートを見ても、100MHzごとに3fpsの向上となった。こちらもMin FPSで60fps前後となったため、V-SYNCを利用しても良いだろう。
続いて、DirectX 11に対応するFPSゲーム「ロストプラネット2ベンチマーク」をテストした。プリセットが無いため、画質設定は「アンチエイリアス」を“MSAA8X”、それ以外を“HIGH”にセットして計測を行った。解像度は1,920×1,080ドットに加え、1,280×720ドットという2パターンを選択している。
ロストプラネット2ベンチマーク(fps) |
DirectX 11対応ゲームとしては比較的古めのタイトルであるため、負荷もやや低めでフレームレートも100fps超の高いものとなった。そうした点から、フレームレートの上限に達している印象もある。フレームレート自体はクロックの高いものほど高スコアであるが、その差は1,920×1,080ドットで見ても100MHzごとに1fps程度である。
最後に、人気の国内オンラインRPGタイトルである「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア」の公式ベンチマークを計測してみた。画質設定はプリセットの“最高品質”、解像度は1,280×720ドットと1,920×1,080ドットの2パターンを選択して計測を行った。
ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編 |
通常ならスコアのバラつきがそこまで大きくないベンチマークだが、今回は例外としてバラつきが多かった。スコアで見てもリファレンスと定格とは明確な差が付いたのに対し、OCは定格よりもやや低い結果となった。GPU性能に対し、タイトルが軽すぎたことにより、ボトルネックが発生、スコアがバラついてしまったと考えられる。さすがに、「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア」を楽しむ用途として考えると、GeForce GTX 980のオーバークロックモデルはオーバースペックと言える。