エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.376
2014.12.03 更新
文:フリーライター・石川ひさよし
次に「CrystalDiskMark 3.0.3b」を用いて、圧縮率による影響を再確認しておこう。CrystalDiskMark 3.0.3bでのテストでは、とくに4K QD32について、Windows 7とWindows 8.1とで大きな開きが見られたため、Windows 8.1 Update 64bit環境を用いて検証している。ほか、データサイズは標準の1000MBとし、データ形式は「デフォルト」のランダムと、圧縮効率の高い「All 0×00 (0Fill)」の2種類で計測した。
【デフォルト (ランダム)】 | 【All 0×00 (0Fill)】 |
「CrystalDiskMark 3.0.3b」でも、圧縮率による転送速度への影響は見られない。スコアはまずまず安定しており、シーケンシャル読込が700MB/sec前後、書込は640MB/sec前後のスコアがとれた。また、512Kに関しては読込が515MB/sec前後、書込が585MB/sec前後と、こちらも速く、とくに後者はSATA 3.0の実転送速度ではまず出せない値である。4K QD32も読込が404MB/sec前後、書込が370MB/sec前後と速い。4Kに関してはほどほどといった印象。読込が30MB/sec台、書込が90MB/sec台というのは、同社の「M6S」を計測した際とほぼ同じだ。もっとも、最近ではNCQに対応している方が標準的なので、4K QD32側を重視すれば良いだろう。さて、このように圧縮率による転送速度への影響は無かったため、以降はランダムデータによるテストに絞って見ていこう。
引き続き、「CrystalDiskMark 3.0.3b」を用いたランダムデータでの検証を進めていこう。
【50MB】 | 【100MB】 |
【500MB】 | 【1000MB】 |
【2000MB】 | 【4000MB】 |
4Kランダムアクセススコア(IOPS) | |
4K QD32ランダムアクセススコア(IOPS) |
シーケンシャル読込は最大705.067MB/sec、書込は最大632.816MB/secを計測した。最小で見ると、シーケンシャル読込が680.327MB/sec、書込は607.619MB/secとなった。なかなか安定した転送速度が出ている印象だ。
512Kに関しては、読込が最大519.408MB/sec、書込が最大597.742MB/sec、(50MB~4000MBまで計測した際のデータ)となった。こちらも最大と最小の値の振れ幅は30MB/sec程度で安定した速度を見せていた。コンスタントに500MB/sec弱~600MB/sec近い値を見せており、ここもSATA 3.0接続のSSDよりも高速と言えるだろう。
4Kに関しては読込は最大で35.222MB/sec、書込は最大で91.517MB/secだった。これも振れ幅が10MB/sec程度でかなり安定した速度を見せていた。最後、4K QD32に関しては、読込が最大404.322MB/sec、最小338.277MB/sec、書込が最大370.693MB/sec、最小275.654MB/secとなり、振れ幅が大きめだ。複数回計測した結果から傾向を探ってみると、どうやら1回目が遅め、2回目以降が速くなるようで、キャッシュが影響している印象だ。