エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.376
2014.12.03 更新
文:フリーライター・石川ひさよし
最後は「ATTO Disk Benchmark 2.47」を使い、シーケンシャルアクセス性能を確認しておこう。
ATTO Disk BenchMark 2.47 |
「ATTO Disk BenchMark 2.47」による最高転送速度は、読込776.198MB/sec、書込689.904MB/secとなり、読込側はおよそカタログ値どおり、書込側はカタログ値を60MB/sec程度上回る値だった。1024KB時の読込が593.591MB/secまで落ちているが、これもこの1回のみ出現したものだ。このように、ごく稀にスコアの落ち込みが見られるが、これはどのSSDでも似たようなものなので、キャッシュのヒット率などが影響するのだろう。とくにATTO Disk BenchMarkは、キャッシュの影響力が強く、各社のカタログ値に採用される例が多い反面、何らかの理由でキャッシュのヒット率が低下した際に低い値が出ることがある。今回もそうした影響が現れたものと考えられる。
「M6e M.2」シリーズは、Intel 9シリーズの登場とともにタイムリーにリリースされた製品だ。既に登場以降、多くのショップブランドPCにも採用されており、その信頼性は十分と言える。もちろんハイエンド向けSSDに位置するため、保証期間は5年間に設定されており、この点、ハイエンド向けの「M6 PRO」シリーズと同様、メインストリーム向けの「M6S」シリーズの3年間よりも長い。マザーボードがM.2に対応しているのならば、「M6e M.2」シリーズでより快適なパフォーマンスを狙ってみてはいかがだろうか。
M.2 SSDは、高性能を求めるデスクトップPCには注目して欲しいパーツだ。もちろん、PCI-Express接続でSATA3.0を超える速度が得られる点が注目されている。一方で、スモールフォームファクタのデスクトップPC向けSSDとしても魅力的である。とくにスリムケースの場合は、ストレージベイが1基という場合もあり、そうしたPCケースでSSD+HDDという構成をとるには、ベイにHDD、マザーボード上にM.2 SSDという選択肢が有効だ。リビング向けのメディアPCで、大容量と高速を両立したPCを組みたい、といったニーズにはとくに最適な製品と言えるのではないだろうか。
SATA 3.0接続のM.2 SSDもあるが、次世代のスピードを体感したいのならば「M6e M.2」シリーズがオススメ。M.2スロットに対応したIntel 9マザーボードへのリプレースを検討しているならば、パーツリストに追加したいひと品だ。