エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.377
2014.12.05 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕
どんなに著名なPCパーツメーカーでも、浮き沈みというものがある。新製品が立て続けにヒットを飛ばす事もあれば、思惑とは大きく外れ、年単位で深刻な低迷に陥る事も珍しくない。とかく自作PC業界に限っては明るい話題が少なかった2014年だが、例外として近頃のThermaltakeは元気だ。
Thermaltake「Core V31」(型番:CA-1C8-00M1WN-00) 市場想定売価税抜8,480円 製品情報(Thermaltake) |
「Core V31」は、国内市場で12月より発売されるミドルタワーPCケース。事前に入手した資料によると、一風変わった内部設計と、ひと味違う拡張性がポイントらしい。特に注目すべきは、Thermaltakeが提唱する「Tt LCS 水冷システム認証ケース」であること。“LIQUID COOLING SUPPORTED”と記された認定ロゴマークを冠した、水冷システム構築をベースに設計したPCケースというワケだ。
Thermaltakeが提唱する「Tt LCS 水冷システム認証ケース」(LIQUID COOLING SUPPORTED)。オールインワン水冷ユニットに留まらず、DIY水冷パーツ導入に最適化されたPCケースを示す。間もなく国内でのDIY水冷製品の展開が予定されるなか、PCケース選びの目安にもなるだろう |
Thermaltakeといえば、そもそも冷却機器が主力のPCパーツメーカーだった。これまで数々の製品を世に送り出してきたワケだが、中でも、近頃は一般層への普及により「オールインワン水冷ユニット」にも注力。そのラインナップを拡充しつつ、国内市場でもいわゆる「DIY水冷パーツ」の取扱いを近々スタートさせる。「Tt LCS 水冷システム認証ケース」はこれを見越したものであり、新作「Core V31」もフロント、リア、トップの計3箇所にラジエターが搭載できるように設計されている。
トップとリアに加え、フロント部分にも大型ラジエターが搭載できる”優先スペース”を確保 |
上の図説で分かるように、フロントには360mmまたは280mmサイズ、トップには360mmまたは240mmサイズ、リアには120mmサイズのラジエターがそれぞれ搭載可能。冷却重視派には有力な選択肢となるだろう。このDIY水冷を意識した拡張性に優れるミドルタワー、期待の「Core V31」をじっくり検証していこう。