エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.387
2015.01.08 更新
文:フリーライター・石川ひさよし
次に「CrystalDiskMark 3.0.3b」を用いて、圧縮率による影響を再確認しておこう。
【デフォルト (ランダム)】(Windows 7) | 【All 0×00 (0Fill)】(Windows 7) |
【デフォルト (ランダム)】(Windows 8.1) | 【All 0×00 (0Fill)】(Windows 8.1) |
結果を見ると、デフォルトのランダムデータ時と0Fillでの転送速度に大きな差は見られなかった。Marvell「88SS9188」コントローラチップは、転送の際に特殊なデータ圧縮を行っていないようだ。そのため、データの圧縮可否に左右されることなく一定のパフォーマンスを期待できる。
パフォーマンスの点では、Windows 8.1側の環境のほうが若干だが平均的に速い転送速度であるようだが、極端な差があるとは言えるものではない。およそシーケンシャル読込が500MB/sec前後、シーケンシャル書込が430MB/sec前後で、カタログ値との差は20MB/sec程度に収まっており、こなれたチップと基板設計によるものだろうか、安定したパフォーマンスであると言える。512K以降に関しては、ハイエンドモデルと比較すると確かに一段低い転送速度ではあるが、メインストリーム向けSSDとして比較すれば十分なパフォーマンスである。「M6S」と比較してみても、ほぼ同等の転送速度を見せている。
さて、このように圧縮率による転送速度への影響は無いことが確認できたことから、以降はランダムデータによるテストに絞って見ていこう。
引き続き、「CrystalDiskMark 3.0.3b」を用いたランダムデータでの検証を進めていこう。
【50MB】 | 【100MB】 |
【500MB】 | 【1000MB】 |
【2000MB】 | 【4000MB】 |
4Kランダムアクセススコア(IOPS) | |
4K QD32ランダムアクセススコア(IOPS) |
今回検証したなかでのシーケンシャル読込は最大502.593MB/sec、シーケンシャル書込は最大430.627MB/secとなった。最小の転送速度も、シーケンシャル読込で486.417MB/sec、シーケンシャル書込で424.56MB/secと、開きは大きくない。安定したパフォーマンスを見せていると言っていい。
512Kに関しては、読込が最大389.721MB/sec、書込が最大416.446MB/secとなった。読込よりも書込の方が速いのは「M6S」でも同様の傾向が見られている。4Kに関しては読込が最大35.638MB/sec、書込が最大86.541MB/secで、まずまずのパフォーマンス。4K QD32に関しては読込が最大366.551MB/sec、書込が最大338.557MB/secという結果となった。512K以降の最大の速度と最小の速度の差を見ても、元々数値の小さな4Kで25%程度あったものの、そのほかは1%未満の変動といった具合で安定している。