エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.388
2015.01.10 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕
2015年PCケースレビューの第1弾に選んだのは、CORSAIR「330R Silent」だ。ちなみに昨年の第1弾もCORSAIR製PCケース(「Obsidian Series 250D」)をチョイスしている。単なる偶然だが、なにやら縁があるらしい。
「330R Silent」はモデル名が表す通り、「静音」に特化したミドルタワーPCケースだ。ここで熱心な自作派ならピンとくるだろう。というのも「330R」(型番:CC-9011024-WW)という型番で、2013年7月に国内リリースを果たした、先代「330R」のバリエーションモデルという位置付けになるワケだ。
CORSAIR「Carbide Series 330R Silent」 市場想定売価税抜13,780円(2014年12月6日発売) ※市場想定売価は2014年12月現在 製品情報(CORSAIR)(株式会社リンクスインターナショナル) |
また新作「330R Silent」は、日本国内向けに名付けられた製品名という。なるほどCORSAIRのグローバルサイトを確かめてみると、該当する製品は「330R Titanium Edition」(型番:CC-9011071-WW)であり、「330R Silent」という型番は見当たらない。これについて、国内総代理店の株式会社リンクスインターナショナル(本社:東京都千代田区)に確認してみると、「静音PCケース」である事をより強くアピールする狙いから、独自に改名したという。つまり先代から静音性が向上したPCケースという解釈になるワケだ。
先代「330R」(型番:CC-9011024-WW)。国内市場では2013年7月から発売されたミドルタワーPCケース。現在は新作「330R Silent」にバトンを引き継ぎ、取扱いは終了している |
外観からは大きな違いが分からない両者だが、さてどこに改良が加えられているのだろうか。その違いこそ、今回の検証においてひとつのポイントになるだろう。
「330R Silent」の組み込みイメージ |
検証を始める前に、スペック表を確認しておこう。外形寸法はW210×D495×H484mmで、重量は約7.2kg。この数値はよくある一般的なミドルタワーPCケースだが、対応フォームファクタの項目にはATXよりもひとまわり大きなE-ATXの記載が確認できる。
次にドライブベイは5.25インチオープンベイが3段、2.5/3.5インチ共用シャドウベイが4段で、標準的な構成。冷却ファンレイアウトは、フロント120/140mm×2基、トップ120/140mm×2基、リア120mm×1基で、最大5基の冷却ファンが搭載可能。標準装備品は、フロント140mm口径×1基、リア120mm口径×1基の合計2基だ。
ドライブベイと冷却ファンレイアウトを見る限り、最低限必要な数量だけが確保されている印象がある。空きスペースも重要な筐体内部の占有空間と考え、ゆとりの構成こそが「330R Silent」の設計思想となっているようだ。