エルミタ的一点突破 Vol.37
2015.04.25 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕 / 池西 樹(テストセッション)
評価サンプルを箱から取り出し、外観スタイルからチェックを開始しよう。「忍者四」のヒートシンクは、130mm四方の正方形に120mm口径ファンを組み合わせた大型サイドフロー。ナロータイプのサイドフロー型CPUクーラーのリリースが大い中、久しぶりに本格的な大型CPUクーラーが登場した事になる。なお全高は公称値155mm。ミドルタワーPCケースの有効スペースは160mm以下が多いため、当然これを意識した最適にして最大サイズで設計されている。
120mm口径ファンを搭載する、大型サイドフローCPUクーラーの「忍者四」 | |
上からヒートシンクを眺めると、なるほど正方形である事がよく分かる |
さらに細部を確認しよう。アルミニウム製の放熱フィンは36枚で構成。1枚の厚さは0.4mmで、サイズオリジナルCPUクーラーに共通した鋭いフィンが、幾重にも積み重ねられている。また静音仕様の120mm口径ファンとのマッチングが良好な、フィンピッチ2.6mmもアピールポイントのひとつに数えられる。
ちなみに放熱フィンは4つのブロックに分割されているように見えるが、実際には対角線同士が連結され、これを交互に重ねている。なおサイズオリジナルの「T-M.A.P.S(Three-dimensonal Multiple Airflow Pass-through Structure)の三面多重エアフロー透過構造は、大型フィンの切り込みにより、三方向へのエアフローを構築。放熱フィンの複雑なカットにはきちんとした理由があるワケだ。
実にサイズらしく、薄型放熱フィンを合計36枚積み重ねてヒートシンクを形成。”正確な作り”もサイズらしさが感じられる | |
「T-M.A.P.S」(三面多重エアフロー透過構造)により、最適なエアフローレイアウトを構築する |
受熱ベースは熱伝導率の高い銅製。隙間無く密着したヒートパイプの上部ヒートシンクは凸凹形状で、中央の「山頂」は実測約21mm、凹部は同15mm、両端の凸は同19mmだった。なおCPUに密着する受熱ベースプレートのサイズは実測で43×38mmの長方形。鏡面仕上げで見た目も美しい。
受熱ベースは上下2枚構成で、間には隙間無くヒートパイプが貫通している | |
上部はヒートシンク形状。7つの凸と4つの凹で構成される |