ポイント別温度計測結果
最後に非接触型デジタル温度計による、ポイント別温度を確認しておこう。なお計測はファン設定をMedium、CPUクロックは定格で測定をしている。
|
|
高負荷状態30分経過時のポイント別温度計測結果(ファン設定Medium/定格)
|
温度が最も低かったのは、ヒートシンク上部冷却ファン側の2点でいずれも26.4℃。これは熱源から最も遠く、冷却ファンの風が吹き付ける箇所であることから、妥当な結果といえるだろう。基本的には熱源に近い受熱ベース部分が最も高く、CPUから遠くなるに従って低下しており、ヒートパイプによって効率よく熱が拡散している様子が伺える。
きちんと冷却。しっかり静音。サイズ、ハイエンドCPUクーラー新時代の幕開け
サイズオリジナルCPUクーラーとしては久々の新作だった「忍者四」。大きな期待を背負うモデルだけに、そこは慎重にリリースされたはずだが、そのプレッシャーをはねのける高いパフォーマンスは秀逸だった。各々のジャッジは以下通り。サイズハイエンドの看板をしばらく背負わされる「忍者四」は、実に完成度が高かった。
【静音性】 5.0ポイント
大口径で緩やかに回転させ、冷却性能と静音性を両立させる手法がスタンダードともいえるサイドフローCPUクーラーにあって、ともすれば120mm口径を小さく感じる人もいるだろう。しかしそんな心配は無用。4.50GHz駆動時の「High」設定で40.8dBAが最高値。「Low」設定では34.1dBAまでしか上昇しない。そうそう高負荷状態が続く事はなく、静音性は十分に確保されている。
【冷却性能】 5.0ポイント
今回のテストセッションの定格運用での高負荷状態で最大値は「Low」設定で76℃。「High」「Medium」に限ってはいずれも71℃止まりで、まったく問題はない。設計時の”冷却目標値”がこのあたりに設定されている事が想像できる。
【取り付け易さ】 4.5ポイント
新設計の「ブリッジ方式のリテンションシステム」自体はユーザーに無駄な作業をさせない、熟成されたものだった。満点ではない理由は、ヒートシンクが大きいため、どうしても「ネジ(大)」のネジ穴がブラインドになり、手探りでネジヘッドを合わせる必要がある。目くじらを立てるほどではないが、マイナス0.5ポイントはご愛敬。
【コストパフォーマンス】 4.5ポイント
サイズのオリジナルCPUクーラーとはいえ、ハイエンドモデルともなれば想定売価6,480円は仕方がない。一方で、売価に見合ったパフォーマンスが得られているかといえば、誰もが納得できるスコアが出ている。マイナス0.5ポイントなのは、ここまでオール満点ではないことが理由。次作にも期待しよう。
サイズ「忍者四」総合評価 |
|
|
協力:株式会社サイズ