エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.416
2015.05.27 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕
標準状態では密閉されたトップパネル。ここには「Define R5」より導入されれた「ModuVent™」が装着されている。
3枚のABS樹脂製パネルからなる「ModuVent™」は、密閉状態を作ることで内部の駆動振動が外部に漏れる心配がなく、静音PC構築には重要な役割を果たす。一方でツールフリーによる着脱にも対応。トップパネル部に冷却ファンを増設したり、ラジエターをマウントする場合には、簡単に取り外す事ができる。
「Define S」の性格をガラリと変える「ModuVent™」。「Define R5」から装備される独自機構は、今後も「Define」シリーズで採用していくだろう |
組み込み設置後は、じっくりと眺める機会のないリアパネル。身軽な今のうちにチェックをしておこう。
最上部右には標準搭載される140mm口径ファンが1基。左側縦列には、バックパネルI/Oの開口部。その下段には、ホワイトカラーの拡張スロット、最下段にはオプション扱いの、電源ユニット固定用の穴が設けられた開口部が並ぶ。
なお「Define R5」にあった拡張スロット右横の通気孔は塞がれている。一般的なミドルタワーPCケースでも、比較的利用価値の低いスペースだけに、通気孔になるケースが多い。しかし「Define S」は水冷ユニット構築に特化されたモデルだけあって、音漏れが起こる可能性がある箇所は、極力塞ぐという措置がとられているようだ。
ボディ同色に塗装された「Define S」のリアパネル。内部設計通りの素直なレイアウトで、ひねりを加えたギミック等は一切見当たらない |
両サイドパネルは、片側2個の脱落しないハンドスクリューで固定されている。評価サンプルは、左サイドにアクリル窓を装備。その開口部は実測で約380×310mmだった。大枚はたいて買いそろえた内部構成パーツを眺めたり、発光アクセサリーで装飾できる点こそ、自作ならではの楽しみ方といえよう。
マザーボードトレイ背面に面した右サイドパネルはフルフラットデザイン。単なる鉄板と思いきや、内側には高密度吸音素材が装着されており、静音性を高める対策が施されていた。これは「Define R5」でも採用されているもので、重量感があり、共振による不快なビビリ音等は一切発生しない。
若干スモーク掛かった左サイドパネルのアクリル窓。開口部は大きく、内部を広く見渡す事ができる | |
「Define R5」同様、静音性を高める高密度吸音素材が貼り付けられた、右サイドパネル。なお「Define R5」で装備されている「クイックレリーズ機構」については、採用が見送られている |
ボトム面をチェックすると、四隅にはインシュレーターが装着されている。実測で直径約25mm、高さ約8mmのゴム製で、滑り止め効果と駆動振動を緩和し、接地面への共振を防止する役割を果たす。
本体をひっくり返し、ボトム面をチェック | |
接地面には、ゴム製インシュレーターを装備。素材は硬質で、当然ながら駆動振動により、ボディがぐらつくような心配は一切無い | |
冷却ファン増設スペースと電源ユニット搭載スペース部をカバーする、スライド着脱式の防塵フィルタを装備。金属部品を使わないABS樹脂とメッシュ製につき、水洗いにも対応する |