エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.422
2015.06.29 更新
文:GDM編集部 池西 樹
ここからは、ベンチマークソフトを使ったパフォーマンス検証に移ることしよう。まずは「Windows 7 エクスペリエンスインデックス」による、基本性能からチェックしていこう。
Windows 7 エクスペリエンスインデックス |
最も低い「グラフィックス」で「5.1」、それ以外はいずれも「6.0」を超える上々のスコア。Celeron G1820T(以降G1820T)との比較でも、大きく差をつけられる項目はなく、基本性能はエントリーデスクトップと遜色ないレベル。実際の操作でも省電力プラットフォームにありがちな“もっさり感”はなく、その違いを意識させられることはなかった。
続いて、定番のCGレンダリングソフト「CINEBEHCN R15」を使い、純粋なCPUコアの性能を確認していこう。テストはシングルコアとマルチコアの2種類を選択している。
CINEBENCH R15(cb) |
シングルコアテストは、G1820Tの約4割とパフォーマンスはかなり低め。ただしマルチコアテストでは約9割までスコアを伸ばしており、1コアあたりの性能の低さをコア数でカバーしていることがわかる。近頃ではOSやアプリケーションもマルチスレッドへの最適化が進んでおり、省電力プロセッサでは今後もこの手法が主流になるだろう。
次に「Sandra 2015」を使い、メモリ周りのパフォーマンスをチェックしていこう。
Sandra 2015:メモリーの帯域(GB/s) | |
Sandra 2015:メモリーのレイテンシ(ns) |
デュアルチャネルアクセスに対応する「N3700-ITX」だが、G1820Tとの比較では帯域幅で約6割、レイテンシでは約4割と大きく溝を開けられる結果。CPUやGPUに比べると性能への影響は小さいとはいえ、重い作業をする場合にはボトルネックとなる可能性はある。
ここからはグラフィックス系ベンチマークを使い、GPUコア性能を中心に検証を進めていく。まずは定番の3Dベンチマークソフト「3DMark」のスコアから。オンボードグラフィックスということを考慮して、テストプログラムには「Sky Diver」と「Cloud Gate」を選択している。
3DMark:Sky Diver | |
3DMark:Cloud Gate |
Graphicsスコアを確認すると、APIにDirectX 11を使用する「Sky Diver」では、G1820Tの約8割となかなか健闘。一方、DirectX 10を使用する「Cloud Gate」では約65%までしか上がらず、Braswellの内蔵GPUはDirectX 11を得意にしているようだ。また総合スコアはいずれも約75%前後を計測しており、4コアCPUのマルチスレッド処理による効率の高さが伺える。